傍観者効果
傍観者効果とは、周囲に人がいるときに、困っている人を見かけたとき、助けを呼ぶなどの行動を起こさなくなる心理現象です。
1968年、アメリカの心理学者であるジョン・ダーリーとビル・ラタネは、ニューヨーク市のタイムズスクエアで、女性が強盗に襲われるという実験を行いました。この実験では、女性が襲われているにもかかわらず、周囲の人は助けを求める声を聞いても、ほとんどの人が何もせずに立ち去りました。
この実験の結果から、ダーリーとラタネは、周囲に人がいるときには、助けを呼ぶなどの行動を起こす可能性が低くなることを明らかにしました。これを傍観者効果と呼びます。
傍観者効果は、さまざまな要因によって引き起こされます。
* 責任分散効果:周囲に人がいるときには、助けを呼ぶなどの行動を起こす責任が分散されると考えます。そのため、誰も助けを求めない状況になると、自分も助けを求めなくなる傾向があります。
* 多数の無知効果:周囲に人がいるときには、助けを呼ぶなどの行動を起こす必要がないと考えることがあります。これは、周囲の人が助けを求める声を聞いても、何もしないと考えるためです。
* 評価懸念:周囲の人から助けを求める行動を批判されるのではないかと考えることがあります。そのため、助けを求める行動を起こさなくなる傾向があります。
傍観者効果は、悲惨な事件につながることもあります。たとえば、1964年に起きたキング牧師暗殺事件では、暗殺現場にいた多くの人が、何もせずに立ち去ったという記録があります。これは、傍観者効果によって、助けを求める行動を起こさなかったと考えられます。
傍観者効果を防ぐためには、以下の点に注意することが重要です。
* 周囲に人がいるときには、助けを求める声を聞いても、すぐに助けを呼ぶようにしましょう。
* 助けを求める行動を起こすことを恥ずかしがったり、恐れたりしないようにしましょう。
* 助けを求める行動を起こすことを周囲から批判されるのではないかと心配しないようにしましょう。
傍観者効果は、誰にでも起こりうる心理現象です。しかし、傍観者効果を理解し、意識することで、悲惨な事件を防ぐことができます。
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