レディネス
レディネスとは、学習の成立にとって必要な、個体の発達的素地、心身の準備性のこと。成熟的要因と学習的要因の両者が関与している。学習の適時性というゲゼルの成熟優位説では、加齢によるレディネスの自然な成立を待つ「待ちの教育」が強かったが、最近では形成的レディネスの観点から、教育の力でレディネスそのものを作っていこうとする積極的な教育に変わってきているのである。
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レディネスとは、学習の成立にとって必要な、個体の発達的素地、心身の準備性のこと。成熟的要因と学習的要因の両者が関与している。学習の適時性というゲゼルの成熟優位説では、加齢によるレディネスの自然な成立を待つ「待ちの教育」が強かったが、最近では形成的レディネスの観点から、教育の力でレディネスそのものを作っていこうとする積極的な教育に変わってきているのである。
Continue reading...感覚運動期とは、発達段階(乳児期)においての用語で、生後2歳位までの時期を指し、反射的行動から象徴的思考へと、認知の基礎となる感覚運動的シェマを形成していく時期のこと。この時期の認知発達は、対象物の永続性の獲得であり、6段階に分けられる。第1は、生得的反射、第2は第1次循環反応(快行動の反復)、第3は第2次循環反応(目と手の協応)、第4は2次的シェマの協応(手段―目的の分化)、第5は第3次循環反応 (能動的探索)、第6は象徴的表象(心像・洞察)の段階となる。
Continue reading...循環反応とは、発達段階(幼児期)においての用語で、ピアジェが生物学から借りてきた言葉。「吸う」「たたく」といった感覚運動的活動の反復を表すもので、ある欲求のもとに既存のシェマを修正・調節する働きを持つものである。第1次循環反応は、生後3、4ヶ月までで、「指吸い」のように自分の身体に限定されたものであり、第2次循環反応は、シーツを引っ張るというように、物との関係において目と手の協応が成立するようになる。生後1歳頃からの第3次循環反応は、物を落とす場合でも、試行錯誤的に、音の響きを楽しむというように、能動的・実験的関わりを見せるようになる。
Continue reading...エントレインメントとは、発達段階(乳児期)においての用語で、乳児期の母子相互の働きかけを指すもの。この時期の最も基本的なやり取りであり、このような情緒的共生の段階を経て、自己の情動的核(エムディ)を形成し、自律的自己に移行していくものである。乳児の様々な欲求は、情動浸透的に母親に伝わり、母親は、乳児の情動表出に対して調子を合わせるという情動調律(スターン)により、適切な応答を示すことになる。
Continue reading...内的ワーキングモデルとは、発達段階(乳児期)においての用語で、発達初期の、養育者との関係の中で形成される認知的枠組、スキーマのこと。具体的には、親との相互交流の経験から、自分の要求に親がよく応じてくれたかどうかをもとに形成、依存対象の特徴や対人状況のパターンや世界との関わり方についてのビジョン。乳幼児の精神分析から発展してきた考え方で、安定型・不安型(両価型、回避型、混乱型)に分かれ、世代間伝達することが指摘されている。
Continue reading...母性剥奪とは、発達段階(乳児期)においての用語で、発達初期に母親もしくは、養育者からの世話や情愛的刺激を喪失している状態のこと。従来、スピッツらのホスピタリズム研究で指摘されていた母子分離・母子剥奪の問題は、50年代にボウルヴィ,Jにより、母親の養育態度における母性の喪失の問題に一般化・体系化されて、愛着理論とともに、母性神話の一端を担うものとなった。これは、発達における初期経験の重要さを支持するものであり、マザリング・ペアレンティングなど文化社会的に規定される育児態度でもあり、父親の役割も含めて多面的なアプローチが必要とされる問題になっている。
Continue reading...自己中心性とは、発達段階(幼児期)においての用語で、ピアジェ,Jは、物事の一面にのみ注意を集中し、同時に他の面に注意を向けることが難しいことを「中心化」と呼び、特に前操作期の子供の認知的制約を示す特徴として「自己中心性」と呼んだ。幼児においては、自他が未分化な為、自分の視点や経験を中心にして物事を捉え、他人の視点に立ったり、自他の経験を相対化したり、自他の相互関係を捉えて判断することが難しいことを表す。発達の方向性は、自己中心性からの離脱・社会化にあり、柔軟な姿勢をとれるようになること。
Continue reading...人工論とは、発達段階(幼児期)においての用語で、7~8歳までの前因果的思考のひとつである。因果的思考には発達差があり、第1段階は、主観的な思考の段階で、魔術的(言葉には力がある)・動機論的(夢は悪い事をしたから神が送ってよこした)な考え方、第2段階ではアニミズム的(太陽は生きているから動く)・人工論的(太陽は誰かが作ったものだ)な考え方が優勢となっている。11~12歳頃までには、客観的で合理的な思考が生じてくるとされている。
Continue reading...前操作期とは、発達段階(幼児期)においての用語で、ピアジェ,Jの認知発達の第2段階で、1歳半から6~7歳にかけての時期のこと。その特徴は、イメージや言語的な象徴化が可能になるとともに、対象の永続性を獲得していくが、他者の視点に立つことができない自己中心的、周囲の知覚的影響、アニミズム的世界観に拘束されていて、物事の全体としての理解・分類・系列化の操作が不十分であるという点にある。大きく分けて、4歳ぐらいまでの象徴的・前概念的思考の段階と、後半の直観的思考の段階に分けられる。
Continue reading...相貌的知覚とは、発達段階(幼児期)においての用語で、ウェルナー,Hが提唱したもの。幼児・未開人・精神病者に顕著に見られる概念であり、アニミズム心性の表れである。彼らの知覚の基本的・原始的な傾向として、外界の世界を、人と共通した表情・運動を持つ世界・対象として知覚する特徴を持っており、運動情動的態度が強く、非生物に対しても生命力のあるものとして知覚する。それに対し、大人・近代人・健常者においては、客観的・幾何学的・技術的知覚が支配的となっているのである。
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