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刻印づけ

刻印づけとは、ニワトリ・アヒル・カモなど、孵化直後に開眼・歩行可能な鳥類が、孵化後のある臨界期に目にした「動くもの」に対して示す後追い反応のこと。K,ローレンツにより報告されたもので、臨界期(敏感期)があり、練習・経験が不要。無報酬性で、不可逆的な学習であり、性的刻印づけも見られる。この現象が、親子の相互認知、愛着の形成とも深く関係するものと考えられるのである。

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心の理論

心の理論とは、心の性質いついての素朴理論のこと。プレマックらの霊長類の研究で、チンパンジーが、他の仲間の心的状態を推測した行動を取っていることから、人間との違いを見るのに提唱された倫理。80年代以降、発達心理学・障害児心理学・人工知能論などで広く研究されている。ウェルマンによると、2歳と3歳の間に飛躍があり、3歳になり初めて、行為者の信念や欲求といった心の表象的な働きを考えることができるようになり、4歳では自分と他者では異なる信念を持っていることを考慮できるようになる。それに対し、自閉症の子供では、こういった心の理論の欠如が指摘されているのである。

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コンピテンス

コンピテンスとは、言語心理学や認知心理学では、深層構造にある言語能力といった潜在能力を示すものであり、発達心理学では、人にすでに備わっている潜在能力と、環境に能動的に働きかけての自らの有能さを追及しようとする動機づけを、一体のものとして捉える力動的な概念を指すもの。特に、ホワイト,R.W.は、この動機づけの性質をエフェクタンスという用語で記述し、発達を促進させるものは、自己の活動の結果、環境に変化をもたらすことができたという効力感であるとした。

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視覚的断崖

視覚的断崖とは、乳児や動物の奥行き知覚の研究の為、ギブソン,E.J.らにより考え出された実験装置及びその知覚的状況のこと。台の半分を透明ガラスにした状態で、台の地柄と、ガラスを通して見える地柄が、勾配をなすようにしておき、奥行きを知覚してガラスの手前で止まるかどうかをテストするもの。ニワトリでは生後24時間以内で、乳児では6ヶ月で獲得されると言われているが、歩行器など自発的な運動経験の有無により左右されるものである。また、心拍数の変化から、生後2ヶ月から深さに注目していることが分かっている。

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ストレンジ・シチュエーション法

ストレンジ・シチュエーション法とは、ボウルビィの愛着理論に基づき、60年代以降、エインズワース,M.D.S.により開発された母子関係に関する実験観察法のこと。新奇な実験室において、母子同室場面、見知らぬ女性の入室場面、母親の外出・見知らぬ女性との同室場面、母親との再会場面などを経験させる。その状況において、新奇さ、母親との再会にも無関心な回避的行動を示す不安定な愛着のAタイプ、母親を求めて感情的な行動を取り母親との再会で落ち着く安定した愛着のBタイプ、いつまでも機嫌が直らない不安定な愛着のCタイプなどがある。

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成熟

成熟とは、身体的にも精神的にも完全な発達にいたることを可能にする、生物・心理・社会的な過程の全体のこと。心理学的には、学習という概念と対概念を形成。学習では、有機体が生存している環境からの情報を自己の内部に取り込むことにより形質を 発現させていく。それに対し成熟では、環境と全く無関係に発達が進行する。成熟的な変化は、ある一定の時期という制約の中で、環境あるいは経験的要因の影響を受け、単純に「遺伝」と「環境」というように分けることができないもの。

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社会化

社会化とは、個人がある社会の中に所属し、適応的に行動できるように、知識・価値・言語・社会的技能・知能を獲得していく過程のこと。その前提には、個人の周囲に親・教師・近隣者といった重要な文化・制度のエージェント(担い手)がいて、賞罰などの強化、条件付け、同一化、モデリングの諸契機となることが必要。ミード,M.の文化化は、これと類似する概念で、社会に特有の役割取得に重点を置いたものとなる。対極には、個人がそれぞれ特異な特性・能力・行動様式を発揮していく個性化概念があり、社会化とともにバランスを持って発達していくことが求められているのである。

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シェマ(シェム)

シェマ(シェム)とは、ピアジェ,J.の用語で、人間が環境に適応していく中で体制化される、認知システムを構成する諸要素のこと。発達初期においては、吸啜反射・把握反射などの感覚運動的や生得的反射のシェマが中心であり、同化と調節を繰り返すうちに、シェマの分化・協応・内面化が生じ、表象的シェマが形成されるようになり、より複雑な行動・認知が必要となる。具体的操作期になると、行為の意識化が進み、対象に対する操作の可逆性・保存性の理解とともに知的理解の構造化か高次化されていく。

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社会的参照

社会的参照とは、他者への問い合わせとも言う。乳児期における情動的やり取りは情報としての価値を持っており、1歳前後では、行動決定に迷うような曖昧な状況では、大人の表情を手がかりにして承認を求めた上で行動化するということ。自我発達の初期において、そのような周囲の大人は、一般化された他者と区別され、重要な他者(意味ある他者)と呼ばれているのである。

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初期学習

初期学習とは、個体発生期に生じる学習で、初期経験とも呼ばれるもの。哺乳類の場合、受精から離乳期にあたるもので、個体の様々な経験の中で、後の発達に大きな影響を与え、ある臨界期における、永続性のある学習となるものである。早成性の鳥類では、ローレンツによるインプリティングの現象があり、ハーロウによるアカゲザルの実験では隔離保育された乳児は、大人になるまで情動的な不安定を示すなど、人の乳児では、愛着形成、言語習得、社会性の発達に重要な要素となる。

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