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IP

家族療法では、個人でなく家族システムを治療単位としており、個人の症状や問題行動は、本人や他の家族メンバーに原因があるのではなく、その症状のおかげで家族システムの均衡が保たれていると考えている。ゆえに、症状や問題を抱えた家族メンバーをIP(患者の役割を担わされた人)と呼び、歪んだ家族システムの犠牲であるとする。これは同時に、IPの症状に対して個人単位の治療を行っても、それは一時的な対症療法に過ぎないことを意味するのである。

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コミュニティ心理学

コミュニティ心理学とは、複雑に相互作用しあう、社会システムと個人とを結びつける心理過程全般についての研究を行っており、この結び付けを、概念的かつ実験的に明らかにすることにより、個人・集団、及び社会システムがよりよく機能するような活動 計画の基礎を提供することを目的とする臨床心理学のひとつ。個人が不適応に陥ってから治療するのでなく、不適応に陥りにくい地域社会の実現を目指す、予防的アプローチであり、21世紀における臨床心理学の課題のひとつ。

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ブリーフセラピー

ブリーフセラピーの定義は未だ不明確。短期間で治療を行う心理療法全般を指す場合もあるが、近年では家族療法から発展した一連の心理療法を意味することが多い。これらは単に治療期間が短いというだけでなく、システム理論及びコミュニケション理論に基づき、個人を取り巻く環境(家族システム)に焦点を当てた心理療法。心理世界内面を探るのでなく、個人を取り巻くシステムの相互作用(コミュニケーション)を変化させることで治療を行っていくのである。

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対抗パラドックス

対抗パラドックスとは、症状処方とも呼ばれるもので、家族療法やブリーフセラピーの技法のひとつ。表面上は、症状や問題が悪化する方向へ治療をすすめるように見えながら、実際には、悪循環を切断するもの。例えば、自分で制御できない症状に悩むクライ エントに対し、わざと症状を起こすように指示。クライエントが自分の意志で再現することで、症状に対する意識的なコントロールを可能にする、あるいはクライエントの治療抵抗をセラピストに有利な方向へ設定することで、指示に従っても反しても症状の改善につながる、というもの。

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例外の発見

例外の発見とは、ブリーフセラピーの技法のひとつ。不適応行動の原因が何かを探るのでなく、不適応行動が出ない時はどんな状況なのかに注目。例えば子供の不登校が問題の場合、なぜ登校しないかでなく、「どういう時に登校するのか」を探っていくのである。どんなに小さな例外でも逃さず発見し、その例外を支えている条件を見つけ出し再現する。例外とは、すでに解決している部分のことであり、解決している部分を拡大することで問題部分を縮小していくというアプローチである。

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ミラクル・クエスチョン

ミラクル・クエスチョンとは、ブリーフセラピー独特の技法。問題解決後の状況を具体的にイメージさせる。例えば、「寝ている間に奇跡が起こり、あなたの問題がすべて解決したとします。そしたらあなたはその奇跡がおこったことをどんなことから気づきますか?」という質問を行い、さらにそのイメージをより具体化して行く事で解決法を探るのである。質問として、「あなたの夢が正夢になったら」を使う技法もある。その場合は、ドリカム・クエスチョンと呼ばれる。

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ソリューション・フォーカスド・アプローチ

ソリューション・フォーカスド・アプローチとは、解決志向アプローチとも呼ばれるもの。その特徴は、問題や原因に焦点を当てるのでなく、クライエントや関係者と協力し「解決」を構成する点。原因を探ったり、問題を明確化しようとすることは、いたずらに治療を長期化させたり、新たな問題を掘り起こしたり、悪役を作り出したりするという副作用がある。しかし、たとえ原因どころか何が問題なのかが明確でなくても、「解決」は可能。技法としてミラクル・クエスチョンや例外の発見が用いられるのである。

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コンサルテーション

コンサルテーションとは、コンサルタント(臨床専門家)によるコンサルティ(他の専門家)への助言指導を意味することが多い。クライエントに接しているのはコンサルティであり、コンサルタントは間接的な援助を行う。例えば、不登校児に直接関わる教師(コンサルティ)が、セラピスト(コンサルタント)の援助を受けて対応するなど。クライエントへの間接的援助だけがコンサルテーションの目的でなく、次に類似の問題が起きたときに自力で解決できるようにコンサルティを成長させることでもある。スーパーヴィジョンもコンサルテーションのひとつ。

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リエゾン

リエゾンとは、専門的な連携を意味する言葉。ひとつの専門領域を代表して、他の専門領域に援助的に関わり、専門領域間の相互関係を調整していく。精神医学においては、リエゾニスト(精神科医や心療内科医)が継続的に他科の治療チームと協力して、主に医療スタッフと患者・家族との間及びスタッフ間の相互関係上の問題を、その活動の対象とする。病院や学校などのシステムが持つ機能を最大限に活かすことを目的に、メンバー間の円滑な相互作用を促進するのがリエゾンの意義である。

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危機介入

危機介入とは、危機状態にある人に対して、迅速で効果的な対応を行うことで危機を回避させ、その後の適応をはかる援助のこと。危機とは、一面的に否定的なものではない。人間の適応を脅かして不適応に陥らせる危険であるとともに、その克服を通して高次のコーピングを身に付ける可能性を持つ分岐点でもある。不適応に陥ってから治療するより、危機状態にある間に適切な援助を行うことで、不適応を予防し適応を取り戻すことが重要。ゆえに危機介入には迅速さが求められるのである。

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