IRM

IRMとは、テインバーゲン,Nにより提唱されたエソロジーの中心概念。環境のある刺激により、系統発生的に種に固有の行動パターンが活性化される、生活体の生理学的仕組みのこと。例えば、トビウオの縄張り行動では赤い腹部に対して攻撃行動が解発されたり、アヒルやカモなどの刻印づけでは後追い行動が解発されたりするもので、一定の環境のもとでの学習を必要としない行動の発現である。子育てにおいても、赤ん坊らしさという幼児図式が、世話をしてやりたくなるといった反応を引き起こしたりするものとなっている。