生理的早産

生理的早産とは、ポルトマン,Aによる概念で、一般的に小型動物は出生時に未熟で動き回れない就巣性のものが多く、大型動物は出生時によく成熟していて自力で動ける離巣性のものが多いのである。しかし大型動物である人間の場合、感覚器はよく発達しているのに対し、運動能力が未熟な状態で生まれてくる為、二次的就巣性をもつとされている。人間が二次的就巣性をもつ理由としては、本来21ヶ月で誕生すべきところが、直立歩行による骨盤の矮小化いよって、胎児の身体的成長に限界がある為、大脳の発達を優先させて10ヶ月で誕生することがあげられ、これに因んで生理的早産と呼んでいる。