妄想性障害

妄想性障害とは、持続的で揺るぎない奇異な妄想体系が形成される精神障害のこと。人格は保たれ、感情や行動の異常はみられないのである。以前は妄想症と呼ばれたが、DSM-IVでは精神病性障害のひとつに分類されている。妄想という点では分裂病と共通しているが、幻覚を伴わず、発症年齢が遅い(好発期は中年以降)のが特徴である。妄想体系の内容は、誇大妄想・被害妄想が中心であるが、色情型・嫉妬型・身体型の妄想も見られる。発症率は0.025~0.03%とかなり低いとされている。