移行対象

移行対象とは、ウィニコット,D.W.が提唱した概念である。人形・ぬいぐるみ・毛布など、客観的に見るとただの物であるが、発達のある時期(乳幼児期)の子供にとってはかけがえのない愛着の対象となるような存在のこと。ウィニコットによると、乳児期の子供は、主観的な内的世界で錯覚(イリュージョン)に生きているが、成長につれて外部の現実世界へと移行していく(脱錯覚)。その移行の橋渡しの役目をするのが移行対象である。