移行領域

移行領域とは、中間領域とも呼ばれるもので、ウィニコット,D.W.の理論における主観概念のこと。成長につれて、子供は主観的な内面世界から現実世界へと生活の場を移す(錯覚から脱錯覚へ)。これらの内界と外界の中間に位置するのが移行領域である。
移行領域は、ファンタジーと現実が共存できる世界であり、ここでは移行対象はただの物であると同時に母親と等価の愛着対象でもある。この領域で遊ぶ事で、子供は自らの内面と外界の折り合いをつけていくとされている。大人になっても移行領域は消えず、芸術や宗教の場となるのである。