元型

元型とは、無意識の内容が意識に影響を与えるとき、それは直接意識されるのではなく、人類共通の心理的パターンに基づくイメージとして現れるが、そのイメージを生み出すときの基本的モチーフのこと。ユング,C.G.は、宗教・神話・伝説あるいは夢や精神病の妄想の内容に、時代や文化を超えて共通するイメージが存在することから、精神の中に祖先から受け継いだ普遍的なものがあると主張した。つまり元型の概念は、一種のイデア論とも考えられる。夢分析・芸術療法・箱庭療法などの解釈で重要な役割を担っているのである。