合理化

合理化とは、フロイト,S.が、夢の二次的加工における自我の働きのひとつとして取り上げたものであるが、ジョーンズ,E.により、防衛機制のひとつとして一般化された。「すっぱいブドウ」に代表されるように、自己のとる行動・態度・考えに対して、論理的・道徳的に妥当な説明を与えて、不安や葛藤を回避しようとする心的過程のこと。一般的な正当化といった適応過程から、手洗いの脅迫神経症などの病的な過程までをも含むものである。昇華や知性化と異なり、欲求充足の手段や目的が、より低い水準にとどまっているのである。