カルボン酸

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カルボン酸は、カルボニル基を持つが、その水酸基のため、いくつかの異なる性質を持つ。



  1. 炭素部分は、あまりδ+に帯電していない

    OH の酸素の存在により、カルボニル部分の炭素は、あまりδ+に帯電していない。

    そのため、カルボン酸は、反応性が低く、求核反応を受け難い。

  2. カルボン酸の沸点は高い

    分子間水素結合を、分子間で2回して、二量体になっているため、一般に沸点は高い。

    ギ酸酢酸などは、気体状態でも二量体になっている。

  3. カルボン酸は弱酸

  4. 誘起効果

    水素を塩素に置換すると、酸性度が増加する。

    これは、塩素電位陰性度が大きいため、結合した炭素を正電荷に帯電させ、カルボキシラートイオン部分から、電子を引くためである。

    塩素に限らず、電気吸引性の基で置換すれば、酸性度が増加する。これを誘起効果と呼ぶ。

    逆に、電子供与性基で置換すると、酸性度は下がる。

    また当然、誘起効果は、離れると弱くなる。

  5. 合成方法

    1. ジカルボン酸
    2. 第一アルコールアルデヒド酸化
    3. 芳香族酸合成は、トルエン等を酸する
    4. ニトリルを酸か塩基で加水分解する
    5. グリニヤード試薬による方法( C 数は1上昇する)
    6. 油脂をケン化する
  6. 関連事項

    1. アシル誘導体(カルボン酸誘導体)
    2. ギ酸
    3. 酢酸
    4. 安息香酸


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