[ハイレベル]
求核置換反応には、大きく分けて2種類の反応機構があります。
それぞれをSN2置換反応、N1置換反応と言います。
付加反応が、脱離反応に先だって起きる置換反応。
中間状態として、置換基と脱離基が同時に結合した状態が存在する。
付加が先に起きてから脱離するため、立体構造(光学異性)が反転する。これをワルデン反転と言う。
脱離反応が、付加反応に先だって起きる置換反応。
中間状態として、置換基と脱離基がどちらも付いていない状態が存在する。
脱離が先に起きてから付加するため、立体構造(光学異性)は反転する場合も、保たれる場合もある。 結果としてラセミ化が起きる事になる。