R−OH:アルコール


アルコールランプで馴染みがある・・・というより、酒に入っているという方が親しみが有るでしょうか。アルコールの話です。

アルコールっていうのは、アルキル基に(正しくは、「ベンゼン環以外に」)、アルコール性水酸基「−OH」がくっついた物の事です。

具体例を挙げると、

  1. CH3OH:メチルアルコール(=メタノール)
  2. 25OH:エチルアルコール(=エタノール)
  3. 37OH:プロピルアルコール(=プロパノール)
  4. 49OH:ブチルアルコール(=ブタノール)
  5. HO−CH2CH2−OH:エチレングリコール
  6. HO−CH2CH(OH)CH2−OH:グリセリン

−OHがありますが、これはNaOHの様にOH-がクーロン力で結合している訳ではないので、R−OHはR−と−OHははずれません。つまり塩基ではなく中性です。

さて、上の6つの分子を見てください。下の2つを見て判るように、OHは一分子に一つしかないとは限りません。二個、三個ついていても構いません。

二個ついているアルコールを「二価のアルコール」、三個ついているのを「三価のアルコール」と言います。つまり価数とは一分子に含まれるOHの数の事です。


第一・第二・第三アルコール

また、アルキル基にOHが付くといっても、いろいろな付き方があります。そこでOHの隣に付いているC(α炭素と言います)に注目してみましょう。

これにより、アルコールは三種類に分類出来ます。

なんでそんな分類をするのかといいますと、それによって出来る反応の種類が違うからです。この分類は結構重要なので、しっかり理解してね。

第一アルコール

CにはRが一つだけ付いていて、Hが二個付いている。

左側に書いているのが一般形です。右側が一例で、「1−ブタノール」と言います。

第二アルコール

CにはRが二つ付いていて、Hが一個付いている。

左側に書いているのが一般形です。右側が一例で、「2−ブタノール」と言います。

第三アルコール

CにはRが三つ付いていて、Hが一つも付いていない物。

左側に書いているのが一般形です。右側が一例で、「2−メチル−2−プロパノール」と言います。

ところで注目して下さい。どれも分子式はC410Oで同じです。それぞれの構造の違いは、結合の仕方が違う事に依る訳です。

後で説明しますが、上の三つは「1−ブタノール」「2−ブタノール」「2−メチル−2−プロパノール」はかなり違います。

この様に、に結合の仕方が違う分子の関係を構造異性体と言います。


さて、では具体的にアルコールについて勉強してみましょう。

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  1. アルコールの酸化
  2. アセチレンへの水の付加反応
  3. エステル
  4. エステルとアルコール


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