アルコールランプで馴染みがある・・・というより、酒に入っているという方が親しみが有るでしょうか。アルコールの話です。
アルコールっていうのは、アルキル基に(正しくは、「ベンゼン環以外に」)、アルコール性水酸基「−OH」がくっついた物の事です。
具体例を挙げると、
−OHがありますが、これはNaOHの様にOH-がクーロン力で結合している訳ではないので、R−OHはR−と−OHははずれません。つまり塩基ではなく中性です。
さて、上の6つの分子を見てください。下の2つを見て判るように、OHは一分子に一つしかないとは限りません。二個、三個ついていても構いません。
二個ついているアルコールを「二価のアルコール」、三個ついているのを「三価のアルコール」と言います。つまり価数とは一分子に含まれるOHの数の事です。
これにより、アルコールは三種類に分類出来ます。
なんでそんな分類をするのかといいますと、それによって出来る反応の種類が違うからです。この分類は結構重要なので、しっかり理解してね。
CにはRが一つだけ付いていて、Hが二個付いている。
左側に書いているのが一般形です。右側が一例で、「1−ブタノール」と言います。
CにはRが二つ付いていて、Hが一個付いている。
左側に書いているのが一般形です。右側が一例で、「2−ブタノール」と言います。
CにはRが三つ付いていて、Hが一つも付いていない物。
左側に書いているのが一般形です。右側が一例で、「2−メチル−2−プロパノール」と言います。
ところで注目して下さい。どれも分子式はC4H10Oで同じです。それぞれの構造の違いは、結合の仕方が違う事に依る訳です。
後で説明しますが、上の三つは「1−ブタノール」「2−ブタノール」「2−メチル−2−プロパノール」はかなり違います。
この様に、に結合の仕方が違う分子の関係を構造異性体と言います。
さて、では具体的にアルコールについて勉強してみましょう。
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