では、鎖状フルクトースが還元性を持っている理由を説明してみましょう。
もともとアルデヒド基が無いのに、還元性が有るのは、分子内置換反応でアルデヒド基が生じるためなんです。
この場合の分子内置換反応は、以下の手順で起きます。
まず、一番炭素の水酸基の水素分子が、二番炭素のカルボニル基(ケトン基)に移ります。
その結果、こんな中間状態を生じます。
さらに次がややこしいですが、水素が一番炭素から二番炭素に移動し、
このような中間状態を経由して、
最終的に、
という状態を生じます。
この状態ではアルデヒド基が生じていますね? だから還元性がある訳です。
非常にややこしかったんですが、要は最初と最後に注目して下さい。早い話が、一番炭素と二番炭素の間で、水酸基とカルボニル基が入れ替わっているんです。
実は、この反応、つまり「炭素鎖末端で隣り合う水酸基とカルボニル基は、入れ替わる事ができる」という事は、フルクトースの場合に限りません。一般的に成り立つ反応です。
この事について、良い問題がありますので、こちらを読んで見てください。
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