よく尿検査で「タンパクが下りていた」といいますね。
尿は血液から腎臓で濾過して作ります。
その際、正常ならば、血液中のタンパク質はきれいに濾過されて血液側に残り、 尿には含まれません。
ところが腎臓に病気が有ると、尿に血液中のタンパク質が混じってしまう事があるんです。
ですから尿検査で「タンパクが下りる」のは、病気の証拠になるんです。
(詳しくは、「生物」の範囲になるので省略します)
この様に、タンパク質が水溶液(この場合は「尿」ですね)に含まれているか否かを知る必要がある場合が、よくあります。
そこで「タンパク質検出反応」が必要になります。
ここで、大学受験の段階で知っておかなくてはならない検出反応を説明してみます。
細かい反応の説明は、表からハイパーリンクで進んで下さい。
検出反応名 |
試薬 |
結果 | 対象 |
ビウレット反応 |
NaOHとCuSO4 |
赤紫に呈色 |
ペプチド結合 |
キサントプロテイン反応 |
第一段階:濃硝酸 |
第一段階:黄色に呈色 |
ベンゼン環 |
硫黄反応 |
酢酸鉛 |
黒に呈色 |
硫黄 |
ニンヒドリン反応 |
ニンヒドリン溶液 |
青紫に呈色 |
アミノ酸 |
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表の右側の列から分かりますように、どの反応もタンパク質そのものを検出する訳ではないのです。例えばペプチド結合を検出したり、硫黄を検出したりして、間接的にタンパク質の存在を推定します。
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