「郷に入っては・・・・」と言うけれど | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
マレーシアに赴任した人は、少なからずローカルのマナーの悪さに憤慨した事だろう。割り込みや迷惑駐車等、最低の運転マナー。頼んだ事を忘れるホテルのハウスキーピングやレストランのウェーター。「サンキュー」と言わないデパート店員。客が長蛇の列でも気にしない空港チェックインカウンター。降りる人を待たずに乗り込んでくるエレベータ。約束時間に平気で30分以上遅れて来るビジネスマン。数え上げたらきりがない。 ある意味で日本人は几帳面過ぎる。約束時間を守るのは日本人とドイツ人だけと言う話を聞いた事がある。海外で日本の価値観、道徳観を押し付けても無理がある。つまり「郷に入っては郷に従え」という事だ。さもなくばノイローゼになってしまう。まあこんな事は百も承知しているし腹も立てないようにしている。 しかし身近で(特に会社で)頻繁に繰り返されるとさすがに頭に来る。あまりに(私が)非常識、不道徳と思われる事には、口をすっぱくして注意する。効果が無いと張り紙をしたり、通達を発行したりもする。ただし一時は改善されるも、数週間すると「元の木阿弥」である。犯人を突き止めようとしても、お互いかばいあって絶対に正体を明かさない。機嫌が悪いときには怒鳴りつける事もある。するとふて腐れたり、開き直ったりする始末である。
結局は一向に改まる気配が無いのである。カルチャーの違いはいかんともしがたい。最近はあきらめてしまった。 |