ナイロンの代表選手の一つが、この「ナイロン6」でしょう。
これは「εカプロラクタム」(「イプシロンカプロラクタム」と読みます)から作る、合成高分子化合物です。(イプシロンアミノラクタムから作る方法もある)
これからナイロン6を作るには、100℃で開環重合反応で、付加重合を起こして合成します。
つまり、付加重合みたいなものですね。
「付加重合による高分子」で説明しましたように、 不対電子を持ったラジカル状態を利用して、連鎖反応で、高分子を作る訳です。
ポリエチレンの時の説明と違うところは、今回は二重結合を切る事を利用しているのではなく、環状構造を切る事を利用しているんですね。
で、名前の「ナイロン6」の「6」は何の意味なのかというと、基本構造の中には「炭素が6個入っている」でしょ? この6は炭素の数の事です。
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