しょうもな文

しょうもない雑文っす。どうしようもないっす。
でも今更第1回雑文祭(こちら参照)に捧げます。

■2002/01/07 (月) 101.ある朝突然に

 そういう場面に出くわすとは、考えたことさえ無かった。いや、そう言い切っては嘘になる。妄想したことは数度と言わず結構あったのだ。だが、それはドラマとかコミックの中だけの話であって、自分の身に降りかかるなどとは考えたことはなかった。そう。いつもならば親切に「思える」ような出来事も、時と場合によっては迷惑になるのである。

 その朝、私はいつものように電車に乗り仕事に向かっていた。電車の中は満員とまではいかぬまでもかなり混み合っていた。2駅くらい過ぎた辺りだったろうか。目の前の吊革に掴まっていた、ちょっと見たところ清楚で、それでいてそれなりに発育した体の女子高生が、突然ふらりと私に向かって倒れてきたのだ。いつもならばウハウハであ…いやいや、パット支えて、お嬢さん大丈夫ですか、などと殊更に作った低い声でささやくところなのだが。いやいや、パットを支えるのではない。パッと支えるのだ。そうなんだったら!
 だが、この日は残念無念な状態であった。天を仰ぎたくなることに、私の横には嫁の女子の人の友人が偶然乗り合わせていたのであった。こんな状態で喜んだ様子を見せては、おそらく、いやきっと、ちくられるに決まっているのだ。ああ、折角の彼女の眩暈。神の与えたもうた配剤が、小さな貧血大きなお世話である。

 結局、女子高生は、私の鳩尾あたりに支えられ、倒れはしなかったが、かなりバランスを崩すことになってしまった。あのとき私が自分の手でしっかりと彼女を支えていたら、どうなっていただろうか。帰宅後にこういうことには殊更に厳しく嫉妬深い嫁の女子の人が出迎えるときの顔を想像すると…。

 想像しただけで冷や汗が出てくる。

 あまり考えたくはない話である。


条件: 以下の縛りを消化した文章。

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