■2001/06/25 (月) 78．円の力

「この間、カナダに行って来たよ」
「そうか。はるかカナダまでご苦労さんだな」
「べたべたな駄洒落だな。ま、それはそうとカナダで俺は新発見したことがあるぞ！！」
「なんだ？興奮して。ま、聞いてやろう」
「なんと、カナダでも通貨はドルなんだ！」
「ふーん、それで？」
「あれ？驚かないの？米ドルじゃないんだよ、独自のカナダドルってのがあるの」
「そんなの知ってるよ。まさかオマエ知らなかったの？」
「うん」
「カナダだけじゃないぞ。オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、香港みんなドルだ」
「ええっ？そうなの？」
「ま、例外は多いけど一般的に同じ文化圏では同じ通貨単位になるんだよ」
「だって普通国が違えば通貨も違うだろ？イギリスはポンドだし、イタリアはリラだし、ドイツはマルクだし、フランスはフランだし、オランダはギルダーだろ？オーストリアはシリングだ。まだまだあるぞ。スペインはペセタ、ギリシャはドラクマ、ルーマニアはレイ、ロシアはルーブル、タイはバーツだ！」
「ほほお、よく知っているな。でもな、デンマークはクローネ、ノルウェーもクローネ、スウェーデンはクローナ、アイスランドもクローナだし、フランスだけじゃなくスイスもフランだよ」
「一心不乱に稼ぐからかな？」
「オマエだってべたべたな駄洒落じゃねーか。大体同じ様な文化圏だと似た通貨単位みたいだな。一般的には金や銀の重さの単位や貨幣の形から単位が決まってたりするからな」
「ふーん」
「例えば日本の円と中国の元は旧字だと同じ圓になるし、韓国ウォンの漢字表記は圜で圓の同音異字体らしい。フィリピンもメキシコもペソだし、そうそう、アルゼンチンなんか通貨はペソなんだが１アルゼンチンペソは１米ドルで固定だから、米ドルが普通に通用するそうだ」
「それじゃ、独自の通貨を持つ意味がないじゃん？」
「ま、そうだな。そのうち通貨は統一してくれたら助かるんだが。ＥＵのユーロみたいに」
「やっぱり旧植民地は旧宗主国と同じ通貨のことが多いのかな？」
「アメリカや、他のドル使う国みたいな例外はあるけど一般的にはそうなんじゃないかな？エジプトポンドみたいに」
「じゃ、今に月ドルとか火星ポンドとか出てきたりして」
「統一しなきゃそうかもね。でも人が住めるっていったら月、火星、後は木星の衛星とか土星の衛星とかくらいだろ？」
「土星は日本が頂きだね」
「なんで？」
「だって土星の衛星ったらタイタンだろ？タイタン円になる」
「お後がよろしいようで」

(c)Rou@Shoumona,2001 　
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