しょうもな文

しょうもない雑文っす。どうしようもないっす。

 
■2000/11/23 (木) 40.ロボット三等兵の悲劇

 ちょっと遅い話題になってしまったが本田技研工業が新型人型ロボット「ASIMO」を発表し翌日ソニーも「SDR-3X」と言うロボットを発表した。ASIMOとはAdvanced Step in Innovative Mobilityの略だそうだが、実はアシモフから付けているだろうことは、ちょっとSFを知っているものなら誰でも想像に難くない。アシモフと言う人は作家さんな訳だが名著「われはロボット」「ロボットの時代」の中でロボット工学三原則と言うものを設定し、より現実的なロボットと言う概念が生まれたとされている。

 知らない方の為に言及しておくが、この三原則とは以下のようなものである。
 第一条:ロボットは人間を傷つけてはならない。また、人間が傷つくのをだまって看過してはならない。
 第二条:第一条に反する場合を除きロボットは人間の命令に従わなくてはならない。
 第三条:第一条、第二条に反する場合を除きロボットは自分を守らなければならない。

 さて、今回の発表により、その滑らかな動きに驚いた方々も多いと思うのだが、今までは遠い未来の話と思っていた人型ロボットが実現するとなると、三原則が一躍脚光を浴びることになるまいか。要するにこの原則をソフトウェアには必ず入れることと言う法律かなんか規制が制定されるのである。そしてこの原則に従ってロボットが製作され、それが常識化した場合、日本の誇る名作「ロボット三等兵」の立場はどうなるのか、ちょっと気になったので考えてみよう。

 まず、三等兵である以上軍隊組織の一員であるのだが、第一条に違反するため人間に危害を加えようとする上司(例えば二等兵、一等兵、上等兵など)を止めなければならない。もうその時点で軍人失格であるが、当然のように鉄拳制裁を受けても第二条の前段により命令に従うことは出来ない。更に第三条により自分を守ることすらできないのだ。
 これは大変である。とんでもないことになっている。
 勿論アトムなんかもいくら悪人でも退治してはいけない。戦うのは敵のロボット相手の場合だけである。

 結局三原則を守る限りこれまでの漫画やアニメで活躍してきたようなロボットは作れないことになる。それはそれでロボットの平和利用の為にはよいのかもしれない。
 つまり基本的にロボットの活用は家事に限るのである。3時のコーヒーブレイクのお茶くみなどに良い。
 ♪ロボットするとき〜珈琲たーいむ


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