しょうもな文

しょうもない雑文っす。どうしようもないっす。

 
■2000/11/02 (木) 29.方言のススメ

 旅行して土産物店などに入ったときに、そこの土地の言葉で話しかけられると言うのは、なかなか情緒があって良いものである。勿論あまりに聞き取りづらかったり、意味が分からなかったりすると困るのだが、程良い方言と言うものは聞いていて気持ちがよい。
 ところがマスメディアの発達と言うものは、このような郷土の良き風情にも影響を与えているようで、現在30代以下の年齢の者は一般に正確な方言を使えないのがほとんどであるらしい。一部の単語や発音に方言の名残を留めた標準語の亜流を使っている者が多いのだ。小さい頃からTVやコミックに親しんで、更に学校教育の場においても標準語を使うことが要求されている現状ではしょうがないことなのかもしれない。これがその一世代前ならば、例え学校で標準語を使用していようとも家に帰れば一家団欒のうちに使われるのは方言であり、近所の子供達のコミュニケーションも方言でとられるのであるから、いわばバイリンガルとなっているのであるが、こんなところにも一家団欒の不足と個人主義の弊害が現れていると言っては言い過ぎであろうか。
 戦前、各地では主に軍隊内でのコミュニケーションを考えてのことであろうか、学校における方言の撲滅運動が盛んであったらしい。それでも一家団欒の中で保存されてきたと言うのが実状である。勿論沖縄県のように徹底的な方言撲滅運動の結果、現在では高齢者の中にも正確な琉球方言を使う者が少ないと言う地域もある。
 そのためか、どうか、最近各地の自治体や有志の人達によって、方言を記録する試みがなされているらしい。方言辞典が出版されたり、方言に変換するフォームを備えたサイトが現れたりと、なかなかどうして頑張っている。
 琉球方言のように日本語の成り立ちから見て重要な、言葉を変えると琉球語と言っても良い言語は、特に残すようにしなければならないであろう。今の沖縄でもその名残を留めた単語や発音のために標準語とは違う言葉が使用されているが、どうせ分かりにくいのならばいっそのこと正確な方言を使ってほしいものだ。
 と言う訳で、琉球方言を復興しようではないか。今の状態では沖縄にいるのは
 めんそーれを知らない〜子供たち〜さあ〜である。


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