しょうもな文

しょうもない雑文っす。どうしようもないっす。

 
■2000/10/27 (金) 26.薔薇とワイン

 最近日本人の姓名を英語表記する場合の方法を、従来の「名・姓」から「姓・名」の語順にしやうと言ふ答申が出たとの事である。なかなか結構な話だと思ふが、抑も最初から其のやうにして然るべきであつた事であり、急に変更すると言ふのも何だか格好の惡いものである。實際に洪牙利國等は羅馬字を用ひてゐる癖に「姓・名」の順だと言ふ。勿論中華や韓國朝鮮、越南等は最前からその順である。して見ると、恐らく明治時代の初め邊りに西洋語で日本人の姓名を紹介する際に別段「名・姓」の順にしなくても良かつたのである。では何故當時、我々の先祖は「名・姓」の順にしたのだらうか。單なる猿眞似とは思ひたくないので理由を考へて見やう。
 思ふに、日本語と外國語就中英語等西洋語とのあひだには語順逆轉の法則とでも言はねばならぬやうなものが存在してゐる。何処かで讀んだやうな氣もするが、まあ良しとしやう。その爲に明治日本人は誤解をして「名・姓」の順にしたのではなからうか。例へば紳士淑女の皆さんと言ふ時、英語ではLadies & Gentlemenだし、薔薇とワインと言ふ時はWine & Rosesである。つまりはさう言ふ事なのである。
 処でこの法則が眞だと假定し、この調子で變換して行くとどのやうになるのであらうか。いはゆる直譯と言ふ奴で語順を逆轉して見るのだ。目に付く物を變換して見やう。さうすると、攜帶電話はtelephone portableだし、使ひ捨て寫眞機はcamera disposableだ。なかなか適合してゐるではないか。して見るとこの法則は使えさうである。さうすると、腕時計はwatch armだし、テレビジヨンはvision teleだし、週刊誌はmagazine weeklyだし、エロ本はbook eroticだし、日本はBook Sunだし、中國は Country centerだし、米國はCountry Riceだし、英國はCountry Heroかもしれぬ。Dancing Heroみたいで格好良い。幾分變な部分が、もどかしいかも知れぬが、勘弁して欲しい。これはあくまで假に想定した法則であるのだから、もどかしいのは當たり前である。
 逆假想用、いや隔靴掻痒なのだ。


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