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歴史の町、ポツダム

ベルリンから電車で30分ほどでポツダムへは行かれます。フリードリッヒ大王をはじめとするプロイセン王国がポツダムに残した後世への遺産は、バイエルンのルートヴィッヒ2世のものとて到底及ぶものではないでしょう。歴史的な遺産が転がっているような恵まれた町です。ただ、かつて東に属していたため、まだ整備が十分ではなく、残念ながら観光地としては課題が多く残されています。有能なマネージャーがついたら、バイエルンを凌ぐ観光地となることは間違いなしの魅力あふれる場所がここ、ポツダムです。

 ポツダムと聞き、我々が連想することは、終戦の際のポツダム宣言です。ポツダムにあるセシーリエンホーフという城でこの会議は行われました。ポツダムの閑静な湖を眺めることのできるこの城でアメリカ、イギリス、ソ連の代表が集結し、会議が行われた様子がそのまま残っており、見学することができます。お城ホテルもあり、宿泊はもちろん、レストランで食事を楽しむこともできます。

 文化的遺産としては、高校の世界史の教科書にものるほどのサンスーシ宮殿があります。午前中にセシーリエンホーフを見学し、タクシーを呼んでもらい、サンスーシへ向いました。タクシーの運転手はかつて学校で歴史を教えていたそうで、丁寧な観光案内つきでした(話に集中すると、前を見て運転しなくなるので、一度バスにぶつかりそうに!そういう意味ではかなりこわい運転でしたが)。

 サンスーシを建設したフリードリヒ大王の時代は、フランス語が社交用語として使われており、宮殿の名前もフランス語でつけられました。ドイツ語ではkeine Sorge 日本語では心配のないというような意味です。サンスーシではメインのサンスーシパレスの見学に10マルク(学生5マルク)、1日券(Teges Karte)は20マルク(学生15マルク)でセシーリエンホーフなどかなり色々見学できるお得な券です。ただし、3つ以上回らないともとはとれませんのでご注意下さい。私はそのことで、ドイツではじめて苦情を言うことになりましたので。

 サンスーシはすでにかなり観光客をひきつけており、すごい人気でした。案内コース、一時間待ちでしたから。40人毎に10分おきに案内を行ってもこんな感じですから相当訪問者が多かったと思われます。10時台に切符を買ったのに、案内が11時40分から。それなのに3つ回らないと損をする1日券をあまり説明もせず売りつけられたので、後で交渉して普通の券にかえてもらいました。係りの人は見習いだったのでやはり説明が足りなかったようで、他の係員はきちんと「3つ以上回らないと損ですよ」と何度も特に外国人には説明していました。しかもどこをこの券で回ることができるか全く明示されておらず、買ってみて初めて分かるような売り方だったので、納得がいきませんでした。チケットに昨日回ったシャルロッテンブルクと先ほど行ったセシーリエンホーフが含まれていたので私は、苦情を言わずにいられませんでしたが、3つ以上回るなら本当に良心的な値段のチケットなので、おすすめです。朝から行けば絶対に3つ以上は回れるのでお得です。

 サンスーシ宮殿の案内コースには日本語で翻訳された冊子があります。案内の人がスラブ語訛りで、とても聞き取りにくかったので、冊子はとても役に立ちました。そういえばタクシーの運転手さんもRの発音が強く、やはりロシアの影響の強かった土地なのだと実感します。ベルリン自体ロシア人が多いですし。

 私はサンスーシ宮殿よりもノイエパレスの方が好きです。ノイエパレスは宮殿から1、6キロ離れた場所にあります。歩くとかなり疲れますが、きれいな散歩道になっています。ここには貝の部屋といわれる、貝で装飾された美しい部屋があります。他にも多くの美術品が置かれています。ノイエパレスの付近は整備中です。

 敷地内には他にも8つ建築物がありますが、とにかく敷地が広いので行くのに大変です。またポツダムには他にも多くのお城があります。ポツダムには一週間いても大丈夫といわれる意味がわかりました。とにかくすごいところです。

 サンスーシを手がけたフリードリヒ大王は若い頃イギリスへの亡命を試みましたが、計画は失敗。手伝ってくれた友人たちの処刑シーンを王は見なければならないということがあり、以来、王は趣味や文化に生きたといいます。ルートヴィッヒ2世もそうですが、今やバイエルンの経済を支える遺産を後世に残したといえましょう。フリードリヒ大王の残したものはそれをはるかにこえています。この遺産を生かすも殺すもポツダムの真摯な観光努力にかかっています。何とか生かして欲しいと切に願います。

 東には多くの歴史的遺産が残されています。今一生懸命、どこも整備を行っています。少なくとも文化遺産を保護しきれていなかった社会主義の功罪の深さにいつも切ない気持ちになります。


 



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