間違った記憶
人の記憶というものは完全ではありません。忘れてしまい思い出せなくなる、ということもそのひとつですが、それよりもたちが悪いのは、「事実と違うふうに覚えてしまう」ということです。
いわゆる虚偽記憶と呼ばれているもので、人間は一度覚えたものを、頭のなかで違う記憶に書き換えてしまうそうです。日常生活のなかでなら、ちょっとした勘違いですまされることかもしれません。しかし、例えば事故現場を目撃したとして、その証言に間違いがあったとしたら、例え本人に悪気がなかったとしても、大変なことになってしまいます。
記憶というものは、思い出すためにあまり長く考え過ぎると、別の思考が働いてしまい、初めにインプットしたものを書き換えてしまう働きがあるようです。虚偽記憶をつくりださないためには、シンプルに考えることが大切なのかもしれません。