[ハイレベル]
二つ以上のキラル中心(不斉炭素原子*)を持つ化合物に生じる。
「お互いが鏡像関係にはない立体異性体の組み合わせ」の事を「ジアステレオマー」と言う。
・・・・と言っても訳が分からないであろうから、実例で示す。
例えば、2-ブロモ-3-クロロブタンに注目する。
これは二つのキラル中心を持つ(かつメソ体ではない)ので、四種類の光学異性体が存在する。
キラル中心に注目すると、左の二つは鏡像関係にあり、右の二つも鏡像関係にある。
しかし、両端、または真中の二つは、部分的に鏡像なので、鏡像をとっても重ならない。
このような関係を、「ジアステレオマー」と呼ぶ。
注意:正確には「キラル中心」が必ずしも「不斉炭素原子」ではありませんが、大学受験の範囲では、ほぼ言えるでしょう。