フィッシャー投影法


構造式の表記方法の一つ。

これにより、糖類等の複雑な構造を、容易に書き分ける事が可能となる。

[書き方]

  1. 炭素鎖を垂直に書く
  2. 一番上に一番酸化度の大きい炭素を書く
  3. 「水平線は紙面から観察者に向いて飛び出ている」「垂直線は紙面から裏側に向かって曲がっている」という規則で、水平線を書きこむ

[具体例]:鎖状グルコースの場合

鎖状グルコースをフィッシャー投影法で描いて見せよう。

まず、

ここでピンク色の炭素鎖を表す「縦線」を一本描きます。

で、上の端が「一番酸化度の大きい炭素」です。この場合、CH2OH と −CHO ですから、CHOの方が酸化数が大きい(二重結合で酸素に繋がっているので、「酸素が二つ付いている」と数えるから)ので、こっちを上にします。

次に、枝を描きこみます。

この際、「交点にある炭素Cは描かない」のが、フィッシャー投影法の特徴です。

逆に、交点の炭素が省略されているときは、「この構造式はフィッシャー投影法で描かれているんだ」と判断できます。

そして最後に、枝に原子等を描きこみます。

その際、左右の区別は、「水平線は紙面から観察者に向いて飛び出ている」「垂直線は紙面から裏側に向かって曲がっている」様に描きこみます。

すると、こんな感じになるでしょうか?

こう表現する事で、複雑な糖類の光学異性体を区別できるようになります。


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