構造式の表記方法の一つ。
これにより、糖類等の複雑な構造を、容易に書き分ける事が可能となる。
[書き方]
[具体例]:鎖状グルコースの場合
鎖状グルコースをフィッシャー投影法で描いて見せよう。
まず、
ここでピンク色の炭素鎖を表す「縦線」を一本描きます。
で、上の端が「一番酸化度の大きい炭素」です。この場合、CH2OH と −CHO ですから、CHOの方が酸化数が大きい(二重結合で酸素に繋がっているので、「酸素が二つ付いている」と数えるから)ので、こっちを上にします。
次に、枝を描きこみます。
この際、「交点にある炭素Cは描かない」のが、フィッシャー投影法の特徴です。
逆に、交点の炭素が省略されているときは、「この構造式はフィッシャー投影法で描かれているんだ」と判断できます。
そして最後に、枝に原子等を描きこみます。
その際、左右の区別は、「水平線は紙面から観察者に向いて飛び出ている」「垂直線は紙面から裏側に向かって曲がっている」様に描きこみます。
すると、こんな感じになるでしょうか?
こう表現する事で、複雑な糖類の光学異性体を区別できるようになります。