PEUGEOT406が納車される
 

「何故PEUGEOT 406?」

199957、訳あって現在乗っている社用車Proton Wire 1.6ATを、2000ccクラスのPEUGEOT 406に買い換える事になった。

なぜPEUGEOT を選んだかと言うと、「なにも外国に来てまで日本車に乗ることも無い」と思ったからである。つまり個人的な好みで選んだわけである。なんたって406はピニンファリーナのデザインである。それにマレーシアではアコード、カムリ、等の日本車と比較して欧州車は安いのである。安いと言っても諸経費を含めた購入価格はRM125,000(約380万円)で、Proton Wire 1.6ATRM65,000(約200万円)の2倍の値段である。 ちなみにアコードやカムリはRM150,000 (約450万円)くらいする。

毎日の通勤で高速道路を含め往復約150km走行し、時にはKLまでドライブする私にとって、2000ccクラスの車は疲労度や安心感の面で非常に有難い存在である。とりわけ正確なクルーズコントロールのおかげで高速走行ではスピード違反は一度も無い。その代わり駐車違反は常習犯だが・・・・。まあ能書きはインプレッションに譲るとして、ここではトラブルとメンテナンスについて説明する。

「納車後に早速マイナートラブル」

納車時にマイナートラブルが続々と発見された。クルーズコントロールが効かない、シガーライターが壊れている、アームレストの取り付け不良、キーレスエントリーの故障。他にもデジタルトリップメーターのバックライトが切れる またドアトリムの端が剥がれてくるな等々。新車とて納車後に細部をくまなくチェックすべきだろう。保障期間(重要部品以外は1年間)が切れた後に気が付いても後の祭り。有償修理になってしまう訳だから。やはり信頼性では日本車が上なのだろうか。

マレーシアには車検制度が無く、自動車の保守は自己責任である。会社では10,000km、もしくは6ヶ月毎の定期点検を義務付けている。タイヤやワイパーブレードは消耗が早いので早めに交換したほうが良い。ある意味で命を預けるモノなので、ローカルに任せっきりにしないほうがいい。彼らの基準では交換時期が過ぎても「まだ使える」と判断したり、訳のわからぬ海賊版パーツを付けたりするからだ。

通常定期点検は購入したMbf PEUGEOTのバターワース営業所で実施する。サービス工場も併設されており、メンテナンス記録が保管されサービスも良かった。それに通勤経路にあるので出勤前に車を預け、帰宅時に立ち寄って受け取る事が出来た。ところが20025月に突然閉鎖されJl.Pataniにあるジョージタウン営業所に集約されたがここも2002年末に閉鎖・・・・。業務はEOホテル前の民間サービス工場Lowe Motorに移管された。ここはメルセデスのサービス工場として有名である。

10kmを超えてまだまだ走る406

納車後は毎日高速走行を含め約150kmのドライブである。その後2年間は追突事故を起こしたものの、ほとんどノートラブルであった。タイヤやバッテリー、ワイパーブレード等の交換程度で、心配していた電気系統のトラブルも一切無い。エンジンもすこぶる好調である。

20019、納車後23ヶ月経過し走行距離は100,000kmに達した。この頃から痛みが目立ち始めた。外観的には高速走行で小石が当たるためボンネットやバンパーの塗装がいたるところで剥げている。内装ではドアトリムのクロスが浮いてきた。この機会に第1回目のオーバーホールを実施、ついでにショックアブソーバを交換する事にした。費用は RM2,160JPY70,000)であった。ちなみに新ショックアブソーバの走行フィールは・・・・あまり変わらなかった。

20025、納車後 3年経過し走行距離は135,000kmに達した。そんなある日ファンベルトからノイズが聞こえるようになり、市街地走行では水温が90℃以上に上昇する。またリバースでブレーキを踏むと後輪から軋み音を発する。そこで再びサービス工場に持ち込みファンベルト及びプーリーの交換、リヤブレーキディスク研磨にブレーキパットとベアリング交換。そしてラジエータのファンモーターも交換する。結構な工事であった。定期サービスを含め、6時間を要した修理代はRM1,300JPY40,000)であった。

200212、納車後36ヶ月経過、走行距離は160,000km。いつの頃からか走行開始直後にガソリン臭さを感じるようになった。また減速する際エンジンルームで「コツッ」と言う音がする。更にラジエーターの水が漏れるようになった。そしてある朝ブレーキオイルクーラーパイプが破裂してエンジンルームがオイルまみれになった。たまらず2回目のオーバーホールに出した。タイミングベルト交換などの定期点検に加え、ガソリンパイプ、ラジエーターホース、エンジンマウントブッシュ、等を交換した。

20kmを間近に満身創痍の406・・・・でもまだまだ走る。」

20035、納車後 4年経過し走行距離は180,000kmを越えた。年初に軽い接触事故を起こし、板金塗装に出す都合があったので、ついでに傷だらけになったボンネットとバンパーを再塗装を頼み事にした。マレーシアでは工賃が安いので、塗装代はRM800と日本に比べ半額以下である。心配された仕上がりは予想以上に良く、外観的には新車の輝きを取り戻した。しかし焼付け塗装は乾燥が不十分なため表面が柔らかく、数ヶ月で再び傷だらけになってしまった・・・・。

20036、走行距離200,000kmを間近に控え、まだまだ快調に走ると思っていたところ、トランスミッションに異常が現れた。約40kmに減速した段階で自動的にローギアにシフトダウンする為ショックを感じるようになった。そこで定期点検を兼ねてサービス工場に持ち込むと、トランスミッションの制御回路基板の交換が必要な事が解った。更にシリンダーヘッドから冷却水が漏れている事が発覚した。エンジンを分解して調べたところパッキンが劣化していた。やはり欧州車はゴム、樹脂類の耐久性が弱点か?部品取り寄せと修理に3週間を要した。

メーカー推奨の保守スケジュールに添ってメンテナンスしてきた。サービス工場の担当者からは「この車はWell maintainedだから売るときは俺に言え、高く売ってやるぞ。」と言われていた。しかしこの1年で修理が多くなり金食い虫になりつつある。これがPEUGEOT並びに欧州車は保守費が掛かり、リセールバリューが低いと言われる所以だろうか。

もし買い替える際は信頼性を考慮して日本車に・・・・・しなくないなぁ。

(2003年7月4日)

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