マグロ漁船基地ペナン
 

英字新聞 The Star North という折込記事がある。毎週水曜と金曜に発行される、ペナンを中心とした北部地区ローカルニュースである。この地方版だがペナン市民の生活が垣間見える様な些細な記事が多く、実にくだらなくて面白い。ニュース以外にもタイプ-サムやハリラヤオープンハウス等のイベント情報、ナイトマーケットの開催予定、ペナン港の潮位、そして広告等身近な話題が満載である。下の写真はマグロ漁(日本への輸出)振興のため、マレーシア学生がペナン港を拠点とした地場マグロ漁船に研修として乗り込んだ際の記事である。という事で今回はマグロの話しである。Photo. Copy right. "The Star" 16 Aug. 2002

ペナンボウルで流暢な日本語を話すMr.Chew(仮称)という華人を見かける事がある。彼は遊び人でボウリングの腕はプロ並である。以前私の女房がプロショップでマイボール、マイシューズを買った際世話になり、その際に「俺はかつて日本のマグロ漁船乗りで日本には兄貴分が沢山いる。お前はマグロを食うか?そうか、じゃあ舎弟分に言って持って来させるからちょっと待ってろ。」 そして新聞紙に包まれた巨大なマグロの切り身(←トロではなくすべて赤身・・・。)を貰った事がある。その後ペナンボウルで私や女房の顔を見ると近づいて来て「マグロはいらんか?」と聞いてくる。

Mr.Chewによるとペナン港は日本や台湾のマグロ漁船停泊地になっていると言う。日本のマグロ漁船乗組員は飛行機でやって来ては、ペナンからインド洋に向けて出港する。そして長いマグロ漁を終えると漁船をペナンに停泊させて飛行機で日本に帰ると言う。なるほど日本への帰港時間や乗組員の疲労を考えると、ペナンはインド洋へのマグロ漁船基地としての立地条件に優れていると言える。

その後私はMr.Chewを見かけるとコソコソと逃げ隠れするようになった。だってあんな大量の赤身マグロ食いきれないし、「赤身は要らないからトロをくれ」なんて怖くて言えないし・・・。

2002816日)

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