オニカッコー
 

沿岸部を中心に開発の進むペナン島ではあるが、内陸部は森林保護区として開発が厳しく規制されている。市街地からは標高800m超のペナンヒルが間近に控え、手付かずの自然が残されている。そのため東京近郊では目にすることの無い野鳥が民家の庭先に飛来する。またゴルフ場では美しい水鳥にしばしプレーを中断する事もある。勿論街中ではスズメ、カラス(日本のカラスより小さい)、ハト、ムクドリは日常的に見かける。

我が家の前は雑木林になっており、私は夜明けと共に野鳥のコーラスで目を覚ます。リズミカルなさえずりが多い中、愛らしくも切ない鳴き声を耳にする。なんとも形容しがたいその響きは私の耳にこびり付いて離れなかった。しかしその姿は確認できない。

そんなある日、ペナンバードパークで同じ鳴き声を聞いた。私は熱帯の鮮やか野鳥を想像し、鳥かごに駆け寄った。ところがその鳴き声の主はカラスほどの大きさの真黒なオスと、とんびの様な茶色のメスであった。いずれも赤い目が特徴であるが、オスにいたっては一見するとカラスと見分けがつかない。その鳥の名は Commom Koel と言い、「オニ・カッコー」と訳されるようだ。東南アジア、インド、パプアニューギニア、オーストラリアに広く分布し森林や農地に生息するという。(Photo : Copy rights Mr.Laurence Poh. )

鳴き声の正体が解れば発見することは容易である。明け方のマカリスター通り、夕刻のプラウティクスなどペナンのいたるところでオニカッコーを目にする。その切ない鳴き声は下記Web-siteで聞くことができるので、是非訪れていただきたい。たぶん皆さんも聞いた事がある事だろう。

EPA (Environmental Protection Agency) Queensland

(2002年3月16日)

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