1999年総選挙の結果
 

1999年1111日、マレーシア下院は解散、1129日(月)に連邦下院及び州議会選挙が実施された。なぜ日曜に実施しないかというと1128日(日)はクリケットの決勝戦があるとかで、投票率が落ち込むからだという。平日に行われた総選挙のためマレーシア政府は急遽1129日を祝日に指定した。ある役人は「5年に1度くらい有休が増えても会社の利益に影響は無いはずだ。」等と無責任なことを言っている。総選挙はマハティール首相率いる与党連合(Barisan National/BN)と野党連合(Alternatif)の一騎打ちということになる。ここで簡単いいかげんにマレーシアの政党を紹介しよう。

与党連合はUMNO(マレー人政党)とMCA(華人政党)とMI(インド人政党)の3民族メジャー政党からなる連合与党で、経済成長と民族間融和を訴えている。連合政党のシンボルは天秤ばかり、選挙ポスターは3民族が仲良く並んで微笑んでいる。対する野党連合は過激なモスリム指導者ニックアジス率いるPAS(イスラム政党)と、アンワル夫人率いる即席政党KEADILAN(国民正義党)、それに華人政党であるDAP(民主行動党)、他。まあよくもこれだけ政策の違う政党が共闘を組めるものだ。


民族融和を訴える連合与党BN       対抗する連合野党(左から)PAS、KEADILAN、DAP

選挙期間中、インドネシア総選挙にあった過激なサポータの姿は無く、ペナンの街はきわめて平穏であった。投票は即日開票され与党連合(BN)が2/3を超える議席を獲得し勝利に終わった。野党連合はアンワルに対するマレー人の同情票がUMNOから流れ、PASにが圧倒的好成績を収めた。即席政党KEADILANもアンワル夫人が無事当選。対照的にDAPは打撃を受けた。

1210日にはマハティール首相の続投が決まり、組閣も完了し副首相、外相、蔵相、通産相、等の主要ポストは留任となった。これで昨年10月に発表された2000年予算案は無事国会を通過するはずである。

大幅に議席を伸ばし東海岸で政権を手中に収めたPASのニックアジスは、トゥドゥン(女性のほっかむり)の強制着用、ホテルからアルコール類の締め出し、等やりたい放題。挙句に非ブミプトラ企業に税金を課すと言い出している。ペナンではセカンドリンク(第2のペナンブリッジ)の話が大幅トーンダウンした。やはりあれは単なる選挙運動だったのだろうか。

ホームコラム>1999年総選挙の結果

 

次のページへ

Hosted by www.Geocities.ws

1