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November, 200
3
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FOREIGN AFFAIRS
JULY/AUGUST 2003
VOLUME 82, NUMBER 4
P.132
The Future of Energy Policy
by Timothy E. Wirth, Boyden Gray, and John D. Podesta
百年前のことだった。セルボン卿、海軍第一長官によってイギリス海軍に石炭以外の燃料を供与するという考えは拒否された。石炭は、この島国に有り余るほどあったからだ。「石油を石炭の代わりに使うことなど不可能だ。」彼の説明によると、「何故なら、石油はこの世に充分な量があるわけではないからだ。」だが、七年後、若きウィンストン・チャーチルが第一長官に任命され、激しくなる一方の制海権をめぐる英独競争を勝ち抜くことを託された。ダニエル・ヤーグリンが「The Prize誌」で年表にして記しているように、チャーチルは石油の導入によって、船舶の進行速度が速くなり、燃料の補充時間が節約されると考えたので−−−戦略上の重要な利点である−−−石油戦艦の建造を命じたのである。そして、海軍にこの新しい燃料をゆだねたのであった。チャーチルの決断は戦略的な選択であり、大胆で、創造的で、先見的であった。今日の世界が直面しているエネルギー選択問題は、このときの決断の結果の域から出ない。勿論、アメリカの選択にも見識が必要である。
エネルギー問題は、合衆国自身の反映と国家安全保障に関わる根本問題である。実際、エネルギー問題と合衆国の利害は歴史の中で強い結びつきを持つに至っている。グローバリゼーションの出現、拡大する裕福層と貧困層の隔たり、テロとの戦い、そして、地球環境への安全策の必要性は皆エネルギー問題に組み込まれている。
この数十年間の変化の根深さと21世紀になってからの切迫した問題は、アメリカの将来を論じる際、エネルギー問題がいかに中心的な役割を演じ、そして、もっと野心的で創造的なアプローチが必要であることを認識させるに足るものである。しかるに、現在行われている合衆国のエネルギー政策についての議論は主に生産促進のための免税措置や、公有地の開放、電力規制のこまごまとした修正による模様替え−−−どれも難しい問題であるが、合衆国が直面している大きな問題には及ばない。これについての政策議論の停滞は、エネルギー事項が他の様々の問題;防衛と本土保全、経済、環境といった問題;に与えている影響の大きさ見落としていることを物語っている。必要とされているのは、断固とした、管理された計画の下でのエネルギー政策であって、利益団体の希望を一々取り入れた場当たり的なものではない。
今までのところ、合衆国のエネルギー政策は、三つの大きな問題の取り組みに失敗している。まず、第一に、世界が石油に依存していることによって起こる政治上・経済上の安全性への危惧である。次に、化石燃料の燃焼が主な原因となっている、気候の変化による地球環境に対する危機である。最後に、貧困層が現代的なエネルギー供給システムや、農業従事の機会、そして、経済向上のために必要な基本的なものが欠けているという懸念である。
これらの、石油依存、気候変化、貧困といった問題のうち、いずれも一夜で解決できるものではない。だが、決断に満ちた目標を建てて、実用的な短期計画を建てれば、汚染物質の出ない安全なエネルギー政策運営への移行を援助できる。この大きな難問は、市場の力を借り、官民提携しての資金供給と技術開発により、注意深く、様々の政策介入を組み合わせれば、克服できる。だが、最も重要なのは、そのために、因習的なものの見方を捨て、今まで対立のみに専念していたエネルギーへの利害を束ねるために、政治的連帯を発展させることである。この大掛かりで、長期間のテーマを実現するには、合衆国の危機の満ちたエネルギー問題と、必要な政策更新の為に駆使できる利害団体はどの利害団体かについて冷静に評価する必要がある。
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