しょうもな文

しょうもない雑文っす。どうしようもないっす。

■2001/05/11 (金) 72.五月晴れ

 五月は皐月(さつき)とも言ふ。サツキと言ふと花のサツキと紛らわしいが、月名のサツキは通常「皐月」或いは「五月」と表記するし、花の場合はカタカナが主流なので間違へることはない。勿論サツキの事を皐月と表記する事もあるが、その場合でも皐月躑躅と言ふ異名があるので區別は容易である。
 その一方、五月と書いてどう讀むのかは、振り假名がないと分かり難い。五月みどりを「ごがつみどりさん」と呼ばぬとも限らぬのだ。中村メイ子の本名が神津五月である事は意外に知られてゐないが、彼女を「ごがつさん」と呼ぶ人もゐるかもしれぬ。斯樣に五月と言ふのは一筋繩ではいかぬものである。
 皐月とは、田植えの時期である事から「早苗月(さなえつき)」と呼んだのが詰まつて「さつき」になつたものらしい。しかし田植えの時期と言ふ事からもお分かりの通り、舊暦の五月は現在の六月頃に當たる。要するに五月雨(さみだれ)と呼ばれるのが梅雨である事と同樣、本來の五月晴れと言ふのは梅雨の合間の暫しの天氣を言ふのである。
 苦しい時が長い程、その合間の幸福が強く感じられる樣に、雨も長い程合間の晴れが強く印象に殘るのかもしれぬ。例へその晴れ間が、それ程は美しくなかつたとしても。
 五月晴れの 通り雨が ウソみたいにキレイな空〜


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