実は、私は少年期を南米の牧場で育ち、体重500キロ前後の牛によく追いかけられたりして育った。 腰にピストルを下げて、ライフルを担いで猟に行ったりもしていた。しかし、牛は大事な商品であるから銃をぶっ放すわけにはいかない。脅かすつもりでも他の牛まで寄り付かなくなる。 当時のうちの牧場は野性的な牛ばかりで、この牛たちは群れの中で上下の関係を作る習性があり、人間も含めてどっちが上なのかを見極めようとする。こいつは自分より下っ端だとみるとかかってきて、一度ナメラレたらそれからはいつも脅かされて逃げ回るはめになってしまう。 牧場主の跡取として牛になめられればカーボーイたちにもなめられることになるので、17歳の頃からは、棒切れをもって向かってくる牛を張り倒したりしていた。 しかし、21歳の頃、手には予防注射器だけで丸腰の状態の時に角の長い暴れ牛に正面から突撃されたことがあった。 死ぬかと思った瞬間無意識に回し蹴りが出て、牛の頭の耳後ろにヒットして突進コースが変わり間一発でかわすことができた。それからはその牛もカーボーイも私に一目おくようになった。そして私は、牛に負けない自信がついた。(当時の話) 牛以外にも猛犬や人間なども怖さを感じなくなった。(体重500キロ位まで相手にできる自信。)「危険な相手に背を向けることはもっと危険だ、相手がやる気なら勝敗を気にせず全力で立ち向かわなければならない」というサバイバル本能が染み付いてしまった。そしてそのサバイバル空手を多くの学生たちに教えたりもしてきた。<私のサバイバル空手> |