G.H.ヘンデル作曲 オラトリオ「復活」について

HWV47(カパーチェ詞、1708年ローマ・ボネッリ邸にて初演)

登場人物・天使(ソプラノ)ルシフェル(バス)マグダラのマリア(ソプラノ)

クレオファのマリア(メゾ・ソプラノ)キリストの弟子 ヨハネ(テノール)

 

あらすじ

第1部

(第1場) キリストは十字架上で死す。ルシフェルは、神に勝利し、彼が天から追放されたことに対する復讐が遂げられた、と信じてしまう。地獄の門が開いて、光と歓喜の声が入ってくると、ルシフェルは、彼の栄誉が賛美された、と思い違いをする。神の使いである天使は、キリストが死の勝利者として冥府にお入りになったのだとルシフェルを諭すが、彼は認めたがらない。(第2場)キリストが亡くなった日の2日目の晩に、マグダラのマリアとクレオファのマリアが、キリストの死を悼んでいる。マグダラのマリアがあまりの悲しみのために立ち去ろうとしているとき、クレオファのマリアはそれをと留めようとする。十字架に掛けられた時の記憶がよみがえると、2人はその深い悲痛を互いに分かち合う。年若いヨハネが入って来て、女たちに「キリストは3日目によみがえる」、という彼の預言を思い出させ、希望を呼び覚まさせる。ヨハネが、キリストの母・マリアのところへ赴いていく間に、2人のマリアは、亡骸に香油を塗るために、キリストの墓を開ける。(第3場)天使はキリストが死に打ち勝ったことを知らせ、死者たちに彼に続くよう促す。

第2部

(第1場)地震に震えた夜が明け、若きヨハネは朝焼けに、彼の師の復活の希望を映し出す。(第2場)天使は世界を歓喜してたたえ、よみの国に住む罪人の恥ずべき運命を語る。ルシフェルは彼の敗北を目の当たりにするが、人間にそのことが知られるのを妨げたいと願う。(第3場)キリストの墓へ向かう道すがら、2人のマリアは、キリストともう会うことが出来ないのではないかと恐れつつ、道を急ぐ。マグダラのマリアが救い主・キリストの呼びかけによって不安に打ち勝った時、ルシフェルは黄泉の国へ落ちていく。(第4場)女たちは墓が空であるのを見る。ひとりの天使が、キリストが復活したことを伝え、そのことを皆にも伝えるように促す。マグダラのマリアの「救い主にひと目会いたい」という熱烈な願いは、叶えられる。2人のマリアは、それぞれ定められた場所で主に会うために、別れていく。(第5場)クレオファのマリアは、道の途中でヨハネに会う。ヨハネは、復活したキリストが、母・マリアと再会したことを彼女に告げる。その時ヨハネは、感極まった聖母マリアが、息子にかけた言葉を繰り返して語る。マグダラのマリアもやって来て、庭師に姿を変えたイエスに会った、と話す。今や、罪深い人をも救われるべきものであって欲しい、という願いが、救いの確証となって叶えられる。

(渡邊 温子/Archiv 447 767-2のドイツ語ブックレットより編訳)

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