ECHO2ECHO


 どうしてこんなに、渇きを感じるのだろう。
 こんなにひどい渇きを。
―――迷ったら、星を見ろ―――
 迷ってなど、いない。
   もう、迷ってなどいない。
  歩む道は決まっている。
どうやって行くのかもわかっている。ただ、ほんの少し、立ち止まっただけなのだ。彼の存在が呆気なく、あまりにも呆気なく無くなってしまったことに対して、立ち止まっただけなのだ。 すぐに歩き出せる。ほんの少し、立ち止まっただけなのだから。
 ただ、渇きを感じているのも本当で。
 けれど、それは多分、潤せないもの。
「……」
 見ていた星がひとつ、すぅっと流れ落ちた。瞬間、心臓が直に掴まれたように痛みと、苦しさを覚えた。数多く瞬く星のひとつが流れ落ちたにすぎないのに。けれど、ひどく苦しくて、苦しくて、胸を掻き毟る。苦しさの中、嫌な考えが頭の中を支配し始めた。
 星が、堕ちてしまったら?
 星が堕ちてしまったら、どうすればいいのだろう。
 そんなこと、考えたこともなかった。ましてや思いもしなかった。
 彼は教えてくれなかった。だから、自分は星が堕ちてしまった時のことを、知らない。星が堕ちてしまったら、何を見ればいいのか、知らない。
 彼は、知っているのだろうか。
 


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