ECの発展形。
マーストリヒト条約(1992調印、1993発効)による条約。
EC12ヶ国に、スウェーデン、フィンランド、オーストリアの三ヶ国を加えた15ヶ国。
本部はベルギーのブリュッセル。
欧州連合(EU)の「憲法」に当たるもので、10月2日にEU加盟15カ国がオランダの首都アムステルダムに集まり調印した。21世紀初めに東ヨーロッパ諸国などが新たに加盟する予定なのでその受け入れに備え、EU内の統合体制を強化するために、これまであったマーストリヒト条約(1992年調印)を改正した。
この条約では、EU内で人の自由な動きを保障する「自由、安全、正義の領域」を、条約が発効してから5年以内に設置することで合意した。また、共通外交・安全保障政策の強化や、各国で深刻化している失業問題についてEUとして対策を実行するための「雇用条項」も新たに盛り込まれた。
その一方、EUの執行機関である欧州委員会の定数変更(現在は大国2人、小国1人の計20人)などでは、加盟国の間の利害が対立して、解決が先送りされたものもあり、今後、EUが拡大していく上で課題を残している。