解離

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解離とは

解離とは耐えがたい体験から心を守るために意識や記憶などが一時的に失われることです。

ある特定の記憶が抜け落ちていたり、その間に自分らしくない行動を取っていることがあります。

解離には誰にでも普通にある正常な範囲のものから、障害として扱われる段階までを含んだ幅広い解釈があります。

正常な範囲の解離

以下の解離は、誰にでも起きることであって、病的な解離ではありません。 

  • 授業が退屈なので空想にふけりチャイムで我にかえる。その間の授業の内容は思い出せない。
  • 飲み過ぎたため昨日のことが思い出せない。
  • ゲームに没頭するあまり友達が話しかけても気づかない。

障害として扱われる解離の種類

解離性障害について以下の3つのタイプがあります。

解離性健忘症

この障害を持つ人は、通常の物忘れとは違う形で、重要な個人情報を思い出すことができなくなります。

解離性同一性障害

解離性同一性障害を抱えている人は、人格が2つ以上に分裂し、1つの身体の中にそれぞれの人格が存在しています。

解離性同一性障害を抱えている人は、それぞれの人格の存在に気づいている場合と気づいていない場合があります。

脱人格化/脱実在化障害

この障害を持つ人は、自分自身や環境から切り離されたように感じます。

自分が夢を見ているような、あるいは頭の中に誰かいるけど自分じゃないみたいな、あるいはロボットのように行動しているように感じます。

解離性同一性障害について詳しく

解離性同一性障害は、かつては多重人格障害と呼ばれていた病的な解離です。

解離性同一性障害を抱えている人は、2つ以上の異なる人格を持ちます。

それらの人格は交互に個人の意識を乗っ取ります。

人格が切り替わるたびに名前も性格が変わりますし、持っている記憶も異なります。

そして、それぞれ異なる行動や思考を行います。

解離性障害の原因

一般的に解離性障害になる主な原因は、過去のトラウマです。

幼少期のトラウマ、身体的虐待、性的虐待、辛い記憶が出てくることによる極度の不安など、このようなトラウマに耐えられない人は、その傷から逃れるために別の人格を形成します。

それぞれ異なるトラウマ的な出来事が、別の人格を生み出します。

例えば、父親からの身体的虐待は人格Aを形成し、幼少期の性的虐待は人格Cを形成する、といった具合です。

関連心理学用語

防衛機制

防衛機制とは不安な気持ちから自分を守るために無意識に行われる心理的なメカニズムのこと。