| ペナンヒルに登ろう | ||
| 「運動不足解消にペナンヒルにでも登ろう」 極度のスランプに陥った私は、ゴルフから遠ざかった。車通勤、会社で一日尻で椅子を磨く私は、運動不足解消の方法を失った。そればかりか休日も暇になってしまう。ふと窓から外を見るとペナンヒルがそびえ立っている。以前「ペナンヒルに上る会」に誘われ、ボタニカルガーデンから中腹の84キオスクまで、ジープロード(舗装路)で上ったことがある。 そこで早速ルッキンググッドの大衆書局へ行き、島内のトレッキングコースを解説したSelected Nature Trails of Penang Island を買ってきた。この本は初心者向けから、上級者向けまでのトレッキングコースを実に細かく紹介している。更にペナン島の代表的な野鳥、植物などの載っている。「うん、これお手軽で良いや!ペナンヒルにでも上ろう。」 しかしこの甘い考えが後に不幸を招くことになる。 5月19日午後1時、ボタニカルガーデンに車を停め、ムーンゲート(Moon Gate)前に立った。服装はショートパンツにポロシャツ、靴はスニーカーという軽装で、デイパックにスポーツドリンク1本を詰め込んだ。私が小手調べに選んだのはボタニカルガーデン「ムーンゲート」から、ペナンヒル中腹の84キオスク(84 Tea Kiosk)までの中級コースである。距離は片道約5km、所要時間は2時間の予定である。 |
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![]() アパートの窓から間近に そびえ立つペナンヒル |
![]() 島内のトレッキングには必須の Nature Trails of Penang Island |
![]() トレッキングのスタートはボタニカル ガーデン近くの通称ムーンゲート |
| 「登り始めてから重大なことに気が付いた」 登り始めてしばらくは熱帯雨林が直射日光をさえぎり、思いのほか快適である。しばらくして勾配が急になり、吹き出す汗をタオルでぬぐいながら歩きつづける。やがて息が切れてきた、さすが運動不足。ひとしきり汗をかくと体が軽くなり、足取りも快調になる。コースは所々脇にそれる道があるが、木の幹や岩に書かれた黄色い矢印にそって歩けば、間違えることも無い。 麓ではボタニカルガーデンのサルが出没するが、上るにつれて姿を消し、代わってリスが多くなってきた。時々小さなイグアナが道を横切る。野鳥は時間帯のせいか思いのほか少なかった。熱帯雨林は普段街中で見かける街路樹とちがい、実に様々な種類のものがある。この森林浴で煙草のヤニに汚れた私の肺は少しは清められるのだろうか? マイペースで1時間ほど歩き、スポーツドリンクを飲み干した。そろそろ疲れてきたところで重大なことに気が付いた。ここはゴルフ場と違う、疲れたからといって途中で止めて、バギーに乗ってクラブハウスに帰る訳には行かないのだ。何があろうとも、自力で帰る必要がある。「あーっ、やっぱり来なきゃ良かった。」 |
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| 「こりゃ完全に迷ったぜ!」 登り始めて既に2時間過ぎ、道は下り坂に差し掛かった。眼下には極楽寺が見える、そうアイルイタム地区である。「ん・・・・?道に迷ったか?」不安が増してきた。それからしばらく歩くと人の話し声が聞こえてきた。「やっと84キオスクに到着か?」 安堵感が広がる。ところがフルーツ農園のが広がり、ジープロードの舗装路は見当たらない。ふと見ると標識があり進行方向は「Hye Keat Estate」、つまりアイルイタム方向である。希望はもろくも崩れたのだ。 どうやら道に迷ったようだ。日没前に下山しないとややこしい事になる。やむなくルート変更を決意。ボタニカルガーデンへ帰る事を断念し、アイルイタムまで縦走する事にした。下り坂はきつく、足が痛くなってきた。明日は完全に筋肉痛だろう。歩き始めてから3時間後の午後4時過ぎ、疲労困憊しアイルイタムのペナンヒルケーブルカー乗り場近くの舗装路に降り立った。こんな筈ではなかったのだが・・・。 白タクを拾い、ボタニカルガーデンまで車を取りに行ってから帰宅した。それから地図をじっくり見ると、なんと84キオスクを直前にしてミスコースしてしまった様だ。標識が不親切であるが、疲労で冷静な判断力が欠けていたようだ。さて次回、つまり今回の雪辱戦はあるのだろうか? (2001年5月19日) |
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