ペナンでパソコンを購入

「とうとう息を引き取ったNEC PC9801

現在私が自宅で使っているデスクトップパソコンは、19961月に購入したNEC社製PC9801 Xa12である。ペナンに赴任した19987月に日本より持ちこんだ。当時はWindows 95環境で、そこそこ快適に動作していた。その後ペナンでバージョンアップを繰り返し、今ではWindows 98Offise 2000が、かろうじて動作する不安定で非力なマシンである。2001526日、あまりに汚れたパソコンを分解し、内部の埃を掃除機で吸い取りきれいさっぱりした。ところが組みたてて電源を入れても立ち上がらない。どうやらマザーボードが壊れたようである。

「ローカルのデザインセンスは理解に苦しむ」

私は17インチモニター、モデム、増設HDDを残し「本体」の買い替えを決意した。購入を予定するパソコンは以下のスペックであり、5年前に買った自分のパソコンが如何に時代遅れかが良くわかる。早速「ルッキング・グッド」6階のパソコンショップをひやかしたところ、価格はRM 2,000 2,500程度である。この価格差はマザーボードやHDDなど、各部品のブランドにこだわるかどうかで決まる。どの店も同じような値段で、日本に比べたいして安くはない。

  現在使用中 今回購入 性能アップ
 CPU Pentium120MHz PentiumV1.GHz 約 8倍
 ROM 32MB 256MB 約 8倍
 HDD 850MB 20GB (7200RPM) 約 23倍
 価格 約20万円 RM2,000(約6万円) 約 3分の1

結局Mr.Ku(クー)に予算RM2,000で任せる事にした。上記スペック以外に「電源」を115V230V切替可能なもの、「日本語Windows98」などの海賊版ソフトをインストールすることを条件に加えた。それから「ケース」はコンパクトでシンプルなデザインである事も。これはとても重要。

待つ事1週間、彼は会社にパソコンを持ってきた。私は彼が小脇に抱えるケースを見て思わず唸ってしまった。「これじゃi-Macの出来損ないじゃないか。」 ショックを受けた私の表情を一切解せず彼は「マルチメディア・キーボードをプレゼントしよう。いらない、どうしてだ?スピーカーが無いのか。じゃスピーカーも持って来てやる。」 そして数日後、彼が持ってきたマルチメディア・キーボードは、異様にでかく中文表示の「しびれるデザイン」である。そして極めつけはスピーカーである。「おいおい、この剣道のお面は何なんだ!」 このパソコンを毎日見なくてはならないと思うと、憂鬱である。

「トラブル続発」

新しいパソコンはWindowsの立ちあがりが早く、スクロールスピードも段違いである。早速グラフィックソフトのインストール、翻訳ソフトのダウンロード、壊れたデータも復旧作業に取り掛かった。作業が完了しケースデザイン以外は快適なパソコンライフを送っていた。

ところがそんなある日の事、突然画面乱れ凍り付いた。リセットするとビープ音が鳴りうんとも寸とも言わない。早速Mr.Kuに電話し修理を依頼する。彼は「CPUの温度が上がっている、大型のヒートシンクとファンを付けたからOK-Lah。」と言って帰った。しかし数日後再び凍った。私は頭にきた。Cドライブをフォーマットし、再インストールを試みる事にした。ところがインストール最中にHDDが止まってしまう。特にCD-ROMにアクセスする際に動作が不安定になる。ケースのカバーを外し内部の配線をチェックするとCD-ROMに接続するコネクタからワイヤが外れている。組み立て不良である。

その後、私のパソコンは修理に出しては故障を繰り返した。Mr.Kuは「日本語版Windowsにバグがある」とか「ウイルスに感染している」とか「増設HDDが故障している」と言ってみたり、やがては「マザーボードが故障している、台湾にクレームを出す」とかで待てど暮らせど戻って来ない。そして購入してから実に1年半後の200211月、台湾製マザーボードのクレームが認められも、交換部品が届いた。

ようやく我が家に戻ったパソコン。動作は安定しているものの、増設HDDは故障という事で取り外されている・・・・。Mr,Kuは「Cドライブに全てコピーした」と言うが、個人用データ、ペナンで撮ったデジカメ画像、Outlookアドレス帳、等の多くが失われている。やはりケチらずにバックアップ手段を講じておくべきだった。

「遂に現地調達比率100%に」

200212月、17インチMITSUBISHIモニターの画面がちらつく様になった。以前から動作不安定だったが遂に代替品を調達しなくてはならなくなった。日本に持ち帰る際の事を考えて、最近主流になりつつあるLCDモニターを考えたが、価格は15インチでRM1,000以上とまだまだ高い。それに対してCRTモニターは17インチがRM500以下で、私の想像を越えて安くなっている。

そこで懲りずにMr.Kuに頼んだ。「一番安い奴を持って来い。」 メーカーは忘れたが彼が持ってきたRM380CRTモニターはMITSUBISHIモニターに比べ解像度が悪く、写真や細かな文字等は見れたモノではない。やはり安かろう悪かろうではいかん。すぐに電話して「一番良い奴を持って来い」と手のひら返しをした(←融通が利くのが彼の唯一良い所)。彼が持ってきたのはViewSonic社製モニターで、代金は未だ払ってないが多分RM500程度だろう。相変わらずデザインが悪いが、解像度はMITSUBISHIモニターと同等であり、まあ良しとしよう。

これで私のパソコンは4年半のマレーシア生活で、遂に現地調達比率100%、電源も本体を除き240V仕様になった。帰国することになったら誰か買ってくれないかなぁ。それから使い道の無くなったVAIOはペナンにお住まいの方にお買い求め頂いた、めでたしめでたし。

2002127日)

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