工場見学

20033月某日、Arol setar Sultan Abdul Halim School から社会実習として工場見学の要請が来た。数学や科学を専攻するForm45クラスの学校で、平たく言えば工業高校である。今まで政府機関(税関、工業開発庁、等)に対する工場見学は経験があるが、学生(未成年)を受け入れた事はなかった。私は面倒臭い事は嫌いである。高校生の悪ガキがうろちょろして怪我でもされた日には寝覚めが悪くなる。しかしマレーシアで事業を営む上で地域貢献は大切である(一度言ってみたかった)。それに飲み食いの為の寄付をねだる役所に比べれば、よっぽど有意義である。エンジニアと安全面の対応を協議した結果受け入れる事にした。

2003327日午前9時、生徒を乗せたバスが到着、私は3名の教師に表敬訪問を受けた。教師のひとりはポケットに手を突っ込んだまま私に手を差し出した・・・・。生徒は総勢50名、9割がマレー人であり女生徒も78名居る。彼等は会議室でエンジニアから製造工程、品質管理、設備保守、等のオリエンテーションを受けた後、101グループでファクトリーツアーに出発した。各ワークステーションではラインリーダーが説明にあたった。12時にはファクトリーツアーが終わりティーブレイクの後で解散である。やれやれ、無事終わった。

ところが私は突然会議室に招かれ、生徒達としばし懇談する事になった。予定外の事であり気が進まなかった。私のイメージするマレー青年は怠け者で礼儀知らずだからである。ところが生徒を前にして私は驚いた。彼らは驚くほど礼儀正しく、好奇心に満ちた青年達であった。更に彼らは日本語を勉強しており、日本語で挨拶をするのだ。恐らく彼らの中の何人かはルックイースト政策で日本に留学するのだろう。そして最後に生徒代表のHasim君から謝辞を受け、記念の盾を貰い送り出した。彼らは紛れもなくマレーシアの宝である(これも一度言ってみたかった)。こんな事ならスナックは「ナシレマ」じゃなくて「アヤムゴレン」にしてあげるんだった・・・。

     

会議室で熱心に説明を聞く生徒達。
なんと2割は女生徒であった。

工場内でラインリーダーの説明を
皆真剣な眼差しで聞き入る生徒達。

Hasim君から貰った記念の盾
  
     
     
20034月13日)

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