シパダン島

「シパダン島への道のり」

20021226日(木)夕刻、私とTomo氏はKLTawau 直行便に搭乗する為ペナンを発ち、Pan Pacific Hotel (KLIA)で一泊した。シパダン島に行くにはマレーシア航空の場合、KLIAKota KinabaluTawauルートであり、所要時間や乗り継ぎの手間は勿論、航空運賃も割高である。これに対しAir Asia KLTawau 直行便がある。AirAsiaは日本のAIR DO 同様の激安航空会社で、座席指定も無ければ機内サービスも無い。予約はWeb-Site上で行いConfermation No.でチェックインするので航空券は発券されない。だから搭乗1時間以上前にチェックインしなくてはならない。

1227日(金)午前5:30KLIAのチェックインカウンターでKLから参加のメンバーと合流した。今回の顔ぶれはKLからMr.JD(米)、Ms.Sunaina(米)、Ms.Michaela(独)、Ms.Elka(独)、Mr.Danny(馬)。Penang から私(日)とTomo氏(日)、PADIインストラクターのJohn Low(馬)の合計8名である。 午前7:25発のAK-770便は午前10:10Tawau到着。入州審査(←要パスポート)を済ませ空港を出ると、リゾートのバスが出迎えに来ている。ここから陸路約1時間半で港町Sempornaに到着、中華料理店でランチを済ませスーパーで買出しをする。そして高速ボートに乗り込みセレベス海を約25km(約30分)南下、午後2:00にはシパダン海洋公園(Plau Sipadan Marine Reserve)の北端マブール島に到着した。

     


午前
10時タワオ空港に到着したAK-770


タワオ空港から港町センポーサまでは
リゾートのバスで
1時間半のドライブ。


センポーサからリゾートまではスピード
ボートで約
30分。天気がよければね。
     
     
「ダイバーズパラダイス シパダン島」

シパダン海洋公園はカリマンタン島東北部、インドネシアとの国境に位置する。マブール島(Plau Mabul)、カパライ島(Plau Kapalai)、シパダン島(Plau Sipadan)で構成される。それぞれの島にダイブセンターが完備されたリゾートがあり、スピードボートで20分以内の距離にある。環境保護のため入島人数が制限され、訪れる観光客の99%がダイバーと言うダイビングパラダイスである。

本島から約25km沖のマブール島まで比較的浅いCreach reef が広がる。そこを通過すると一気に水深600mまで落ち込み、最深部はなんと水深1,200mに達する。そこから約10km南のシパダン島は深海から突き出したエッフェル塔の様な島である。ハウスリーフから30mも沖に出れば水深600mという脅威のドロップオフである。大型の回遊魚が豊富な理由はこの特異な地形にあるようだ。

世界的に有名なポイントはシパダン島に集中している。だから多くのダイバーはBorneo Divers and Sea Resort(Sabah)、等シパダン島内のリゾートに宿泊する。ポイントまではスピードボートで5分以内で到着し、サーフェイスインターバルはリゾートでゆったりくつろげるからだ。また金に糸目をつけず贅沢なリゾート気分を満喫したいなら、マブール島の水上コテージSipadan Water Villege Resort に人気がある様だ。

     


これがダイブパラダイス「シパダン島」
20分で歩いて一周出来る小さな島


シパダン島の名門「ボルネオダイバース」
ダイビングを満喫するならここでしょう。


こちらは「マブール島水上コテージ」
高級感溢れる孤島の隠れ家です。
     
     

「ダイビング三昧の5日間」

1227日(金)、我々がチェックインしたリゾート(?)は、マブール島水上コテージ沖の景観を著しく乱す海底油田採掘基地Sea Ventures Dive Resortである。ここはリゾートと言うより工場か倉庫である。この時期シパダン島のリゾートは全て満室だが、ゲストは我々8名と、飛び込み客2名の10名のみ。人気が無いのだろう・・・・Johnはまたしてもやってくれた。

リゾートに到着後、水深18mのハウスリーフでチェックダイブを行い、その後同じハウスリーフでのナイトダイブで初日を終える。ここのメリットは高さ約5mのプラットフォームからはリフトで水面まで降りてエントリーできる事である。だからスピードボートへの乗り降りも楽ちんである。勿論タンク交換は全てスタッフがやってくれる殿様ダイビングである。(←実はこの便利なリフトが利用できたのは初日だけで、2日目以降故障して階段を使う事になった。)

1228日(土)から3日間は午前中は約20分かけてシパダン島へ移動して23ダイブ(水深3040m)。そして午後はリゾートに戻ってランチの後、マブール島やカパライ島で2ダイブ(水深20m程度)する。更にディナー前にリゾート下のハウスリーフでナイトダイブ(水深18m程度)という1日5〜6ダイブというスケジュールである。原則無制限ダイブだが、皆のお目当ては午前中のシパダン島である。午後以降のダイビングはビールの誘惑に負けてキャンセルする人(←私もです)も結構いた。>Divelog

     


造船所でも石油採掘基地でもなく
我々の滞在した「シーベンチャー」です。


「シーバンチャー」のダイブセンター


我々の宿泊した「シーベンチャー」
空調完備の客室はまあまあ快適。
     
     
「水深600m脅威のドロップオフ」

さて肝心のダイビングだが、シパダン島ではボートから水深5~10mのリーフにエントリーする。浅瀬のリーフでは色鮮やかなMoorishidolが乱舞し、Napoleonfishが目の前を横切る。そして10mも行かないうちに漆黒の暗闇に覆われた水深600mの深海が目に飛び込んでくる。その暗闇にドロップすると、高層ビルからジャンプして空中遊泳している幻想に駆られ、一瞬鳥肌が立つ。そして垂直に切り立った壁を横目に奈落の底に落下していく。

水深20mを超えると深さに対する感覚は無くなる。ダイブコンピュータを頼りに35m潜行したところでBCDをインフレーとする。通常は5回のエアで中性浮力が取れるが、水圧のせいで落下は止まらない。10回のインフレートでようやく落下が止まった。巨大なBurrelspongeSeafanが群生する壁を左肩に見ながら移動する。静寂に包まれた幻想的な光景である。そして遥か上の明るい水面を見上げるとWhitetip Shark Green Turtle が優雅に泳いでいる。

「そして水深10mの竜宮城」

10m付近まで浮上するとそこは明るく華やかな竜宮城である。数百匹ものJackBarracuda のトルネードに取り囲まれ、Tregrarfishi にしつこくアタックされる。海底ではWhitetip Shark Leopard Shark、そしてGreen Turtleがいたる所で休んでいる。

そしてがタンクをカンカンと鳴らす音が響き、沖に向かってダイブマスターがダッシュする。全力でダイブマスターを追いかけ沖に目を凝らすと、紺青の暗闇から大きな影がゆっくり近づいて来る。4m級のManta が私の頭上1mを旋回して沖に去って行った。息を整えその場で待つ事2〜3分。そのManta は三度私の近くを旋回し、やがて沖の暗闇に消えた。

     


シパダン島ハウスリーフ前ドロップオフ
岸から20〜30m行けば600mの深海。


ダイブマスターのAwan。
彼のおかげでマンタに遭遇できた。


セレベス海に沈む夕日を眺め
2002年に別れを告げた。
     


海ガメは見飽きてしまうほど多い
Copyright Tomo 31,dec. 2002


ジャック(ギンガメアジ)に囲まれる
Copyright Tomo 31,dec. 2002


そして・・・とうとう会えたマンタ
Copyright Tomo 31,dec. 2002
     
     
1231日(火)は午前中シパダン島で2ダイブした後、翌日のフライトに備えダイビングを完了した。その晩はニューイヤーパーティーでバカ騒ぎ、翌朝リゾートを後にして11日(水)午後4:00にペナンに戻ってきた。

今回の56日(KLへの移動を含めると67日)の費用はKLIA-TawauAK)の旅費が約RM200、リゾート宿泊費等でRM2,100、その他(ほとんどビール代)約RM300。これにPenang-KLIAMH)の旅費約RM300KLでの宿泊費約RM150Tomo氏とシェア)を加え総額約RM3,000(約9万円)であった。次回は透明度が30mを超えるベストシーズンの4月に行きたいものである。

     
     

200317日)

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