バリ島(3) | ||
2004年9月、2年半ぶりにバリ島に行ってきた。目的はペニダ島(Nusa Penida)のベストシーズンである8〜9月に出現する巨大マンボウ(Sun Fishi)を見るためだ。 カレントが強いことで有名なヌサペニダだが、中潮の時が最も強いらしい。時としてダウンカレントで海底に引きずり込まれる事もあると言う。その際は岩につかまるか泳いでカレントから脱出、それでも駄目ならBCDにエアを入れて浮上すれば良いらしい。更にこの時期は深層流が湧き出し、通常は28度くらいの水温が20度を下回ることもあるという。水温は予想が困難であり、20度を下回ると「ファンダイブというよりは修行」だそうである。そしてこの寒流に乗ってオーストラリア方面からマンボウがやってくるらしい。 心配な方もいるかもしれないが、ガイドが付いていればダイバーのスキルに合わせてアレンジしてくれるので危険は無いだろう。今回お世話になったのダイブセンターはスラバヤの知人から紹介された、サヌールのPapas Dive Centerである。 「クリスタルベイでマンボウ」 さて今年になって最もマンボウに出会える確立が高いのが、ペニダ島とセニンガン島(Nusa Seningan)との海峡に位置するクリスタルベイ(Crystal Bay)である。水深10mの砂地からエントリーし、10mも行けば急斜面のドロップオフが始まる。カレントが強い時はこの段階で先行く手を阻まれ引き返すこともある。壁を右肩に見ながら徐々に水深を下げてゆくと、やがて水温が下がってくる。今回私のダイブコンピュータでは最低21度まで下がった。水温が下がればマンボウが現れる可能性が高まる。水深35〜40mのところにマンボウのクリーニングステーションがあり、脅かさなければ手の届く距離まで近づける。 |
||
激しいカレントで泡が横に流れている。 ロープをつかむダイバーは鯉のぼり。 |
川のように流れるカレントで イソギンチャクもこんな感じ。 |
時として深層流(寒流)が湧き出し、 水温は20度まで落ちる・・・・寒い。 |
水温が落ちると現れるのがマンボウ。 大きなものでは3mを超える。 |
水深40mのクリーニングステーション 小魚にクリーニングを受けるマンボウ。 |
脅かさなければ1mまで近づける。 拡大写真 |
「マンタポイント」 マンボウを見れたことで調子に乗った私は、2週間後に再度ペニダ島に出掛けた。今回の目的はマンタポイント(Manata Point)である。 マンタポイントはペニダ島南端近くにある最も遠いポイントである。(とはいってもサヌールビーチからスピードボートなら1時間以内で到着する。) ここはインド洋の荒波が押し寄せるので日によってはサージがきつく、海底にいると岩にゴツゴツ当たるので中性浮力を取って浮いていたほうが良い。水温もコンスタントに低い。またサンゴが少ないので海底は殺風景であり、プランクトンが多いせいか透明度も良くない。 全然良いとこ無いじゃないか! と思われるかもしれないが、ここでは9割近い確立でマンタ(Manta)が現れる。クリーニングステーションは海岸近くの棚(水深5m)にあり、水深10m程度で待つ。この日はブラックマンタを含め3枚のマンタが入れ替わり立ち代り頭上を通過していった。 |
||
ペニダ島はサヌールビーチから スピードボートで約1時間で到着 |
ペニダ島の南海岸はインド洋の荒波 に削られた切立った海岸線が続く。 |
ボートからバックエントリー ここの水深は10m程度。 |
海底にサンゴは少なくプランクトン が多いせいか透明度は良くない。 |
待つ事10分最初のマンタが登場。 拡大写真 |
私の頭上2mを通過するマンタ。 この日は3枚のマンタが見れた。 |
(2004年9月30日) |