こんなお土産いかがですか?
 

ペナンに限らず、海外駐在員の奥様方は働けないので、良く習い事をする。英会話、料理、ラタン、バティック、生け花、等など。その中に「シャドーボックス」というものがある。数枚の絵を切り抜いては重ね合わせる立体アートである。「いい年して子供の図画工作に熱中しおって」と思っていたが、仕上がって額に入るとなかなかのものである。入門用としてアントンピークが有名であるが、腕が上がればマレーシアの絵葉書や切手など、オリジナルモティーフに挑戦するようになる。マレーシアのお土産というとピュータやバティック、等がポピュラーだが、何回も訪問したマレーシア通(?)の人には、このようなオリジナリティーのあるお土産がたいそう喜ばれる。

かつてクアラルンプルに遊びに言った際、KLCCで私の目をくぎ付けにした物があった。マレーシアの代表的建築物を炭酸ガスレーザーで精密に切断し、着色した上で重ねあわせた精巧でリアルな立体アートである。クアラルンプルの「連邦事務局ビル」、「クアラルンプル駅」、「プトラジャヤ首相官邸」はもちろん、ペナンの「市庁舎」、「クロックタワー」、「カピタンクリンモスク」等もある。更には観光地として有名な建築物のみならず、街角で馴染みのコロニアル建築やマレー式カンポンハウス等が身近でうれしい。

この立体アート、「シャドーボックス」にある手作りの温かみは無い。その代わりCAD図面同様、妥協を許さず精密にディテイルを再現している。かように冷たい工業製品の様な反面、精密に切断された部品を一枚ずつ入念に塗装し、丁寧に重ね合わせてゆく。マレーシアの伝統的建築物というモティーフと、レーザーの精密切断というハイテク技術が融合した、実に温かみある作品である。

この立体アートはクアラルンプルの「ARCH」という会社が製造販売して、Web siteから注文もできる。ペナンではガレージの土産物屋で売っている。大きなものはRM2,000はするが、20cmくらいのものならRM50で買えるはずである。ありきたりのお土産に飽きた方は是非一度ご覧下さい。




Clocktower
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ARCH 01,Feb,2001



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