2000年、8月15日。
引っ越しの荷物もすっかり届き、荷ほどきも終わった。
部屋に山積みになった段ボールを片づけながら僕は思った。
人間はいずれ死ぬと分かっていながら、どうして一生懸命生きようとするのだろう?
さっきまで引っ越しの作業でバタバタしていたのに急にする事がなくなったからか、
何故かそんな事を考えていた。
ふと、テーブルの上に置いてあるノートの事を思い出した。
クローゼットの奥にひっそりと遺されていた2冊の古ぼけたノート。
表紙にはそれぞれ「ハート」、「マスク」とある。
前の住人の物だろうか?
取り立ててやることもない僕は取り敢えず読んでみる事にした。




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