012.mission

私は両親が私のことを諦めていると思っていたので油断していました。
今日、街を歩いていたら、気の弱そうなお巡りさんに声をかけられました。
何だろうと思っていたら、両親が探しているとか、家に帰ろうとか言ってきたので
私は厭ですと答えました。
するとお巡りさんは私の腕を掴んで、とりあえず来なさいと言ったので
私は逃げないといけないと思い、腕を引っ張られながら
どうした物かと考え、ある方法を思いつきました。
ねえお巡りさん、人違いじゃないですか。私は家出なんてしてません。
何を言ってるんだ、君は××の家の子だろう?ご両親が心配してるんだよ。
だから知りません、そんな名前。私は○○です。
そんなはずはない、マスクをした女の子なんてそうそう居ない。いいから来なさい。
その子はなぜマスクをしてるんですか?
そんな事は知らない。ただご両親に特徴としてマスクをした女の子と教えられていただけだ。
じゃあ私はマスクを外します。人違いなんだから。
そうしてマスクを外した私の顔を見て
お巡りさんはひいいいいっと情けない悲鳴を上げて腰を抜かしました。
やっぱり私の考えた作戦は巧くいきました。
バーカ。


013.escape

親が私を捜しているという事が分かった以上、この辺りに居る訳にはいきません。
私は駅に向かい、電車に乗りました。
電車なんて乗った事がないから不安だったけど、
家を出ると決めた時にインターネットでいろいろ調べておいたお陰で何とか乗れました。
電車から見える風景にドキドキしながらも、これからどうするかを考えるとやはり気持ちが沈みました。
しばらくして私はあることに気づきました。
この電車には割と大勢の人が乗っているのに、誰1人として私の事を見ている人が居ないのです。
まあ正確に言うと無関心を装っている、といった感じですが。
もっと露骨に(近所を歩いていた時に会ったおばさん達の様に)見られたりするのかと思っていたら
初めはあっ、というような表情をしますがすぐに無表情になります。
世間って結構他人には無関心なんだと思いました。


014.wave

窓の外には海が見えます。日光が反射してキラキラしてとてもきれいだな、と思いました。
ネットで見る写真なんか比較にならないほど、凄くきれいでした。
冷房がきいていないから、窓が開いていて、海の匂いが凄く気持ちよかったです。
そうして電車に乗っているうちに終点に着きました。
都会すぎず、田舎すぎず、居心地も良さそうな町でした。
私は暫く此処に住む事にしました。
とはいっても身元保証人が居なければマンションも借りれません。
それにこんなマスクを着けていれば普通のバイトは疎か、風俗店でも雇ってもらえないでしょう。
マスクを外せば尚更です。
仕方なしに私は町を散策し、適当な場所を探しました。
そうして雑貨屋で必要最小限の生活用品と、アウトドアショップでテントを買い、
その場所に暫くの間住む事にしました。
そこは寂れた雑居ビルの隙間を抜けた所にある、四方をビルに囲まれた小さな空き地でした。
空気は埃っぽいし足元は塵だらけでしたが仕方ありません。
説明書きを見ながら悪戦苦闘して何とかテントを立て、中に入りました。
そうして鞄から古いラジオを出してスイッチを入れました。
電波は入るようで安心しました。
このラジオは死んだお婆ちゃんの大切にしていたラジオでした。
醜い顔の私を一番可愛がってくれた、お婆ちゃんのラジオ。
是さえあれば私は大丈夫です。


015.how

今日は一日中テントの中で考え事をしていました。
昨日雑貨屋とアウトドアショップに行った時の店員の態度を思い出していました。
あからさまに怪しい物を見る様な目、露骨に早く帰って欲しいという気持ちが伝わってきました。
多分他の店でも同じ様な態度をとられると思います。
銀行強盗なんかが顔が見えないようにマスクをしているのと同じように見られるのかもしれません。
唯私が女で、体も小さいからそれほど警戒されていないだけの事なのだと思います。
こんな状況ではお店にすら入れません。
どうしたらいいのでしょう?
結局途方に暮れながら眠ってしまいました。


016.nightmare

空腹感で目が覚めました。
まだ辺りは暗かったのでコンビニに行こうかと思いましたが、
昼間の事が思い出されて行くのはやめることにして
仕方なしに自販機でお茶を買って飲もうと思い、表に出ました。
近くにあった自販機でお茶を買って戻ろうとしたら、後ろから若い男の人に声を掛けられました。
ねえ、お姉さんこんな時間になにしてんの?
私は怖くて振り返る事さえ出来ませんでした。
今、ヒマ?ヒマだよね、こんな時間に1人でいるんだもん。
俺さ、楽しいとこ知ってんだ。一緒に行かない?
男の人は私の肩に手を回してきました。指輪の冷たい感触が私の体を強張らせました。
私は怖くて俯いたまま唯黙っていました。
そうして男の人は私の横に来ました。
その瞬間、肩に置かれていた手が驚いた様にパッと離れました。
きっと私がマスクをしているのを見てびっくりしたのだと思います。
そうして私を突き飛ばすと
気持ち悪りぃ女
と言い残して何処かに行ってしまいました。
折角買ったペットボトルは突き飛ばされた勢いで車道に転がっていました。
拾いに行こうと思った瞬間、車が走ってきてそのペットボトルを轢き潰してしまいました。
キャップが外れて飛んできて、マスクに当たりました。
そしてお茶が体中にかかってしまいました。
私は惨めな気分になってしまい、代わりのお茶を買うことも忘れ、テントに戻って泣きました。
どうしてこんな扱いを受けなければならないのでしょうか。


017.fear

気がつくと朝でした。
泣き寝入りしたせいで気分が冴えません。
昨日のことが思い出されてお茶を買いに行く気分にもなれませんでした。
男の人はきっと皆私の事をあんな風に気持ちの悪い女だと思っている。
そう思うと私は男の人が怖くてたまらなくなりました。
お腹が減ってどうしようもなかったけれど、お茶さえ買いに行く気になれませんでした。
マスクをしていてもしてなくても、結局は同じ事なのかもしれない。
そう思うと家を出てきた事が非常に悔やまれました。
家に戻りたい、そう思ったけれど、表に出る事が怖くてどうしようもありませんでした。
過度の空腹で胃が痛み始めていました。
しかし私はラジオを抱きしめて蹲っている事しか出来ませんでした。
こんな顔に生まれた自分の運命を恨みながら・・・。


018.close

気が狂いそうです。
喉が渇いて死にそうです。
お腹が減って死にそうです。
冷静な判断が出来なくなる前にどうにかしないと・・・。


019.reach

表に出るのが怖くて仕方なかったけど命には代えられないと思って
勇気を出して表に出ました。
喉が渇いて死にそうだったのでまず飲み物を買おうと思って
歩いていると自販機がありました。
ポケットにはお札しかなかったのにその自販機はお札を入れる所がありませんでした。
でもお札も硬貨も同じお金だから硬貨を入れる所にお札を入れました。
色々試したけど穴が小さくてうまく入りません。
お札を小さく千切るとうまく入りましたが全部入れてボタンを押しても何も起きませんでした。
お金を入れたのに買えないのは壊れているんだと思い、諦めて他の自販機で試しました。
しかしどの自販機でもうまく行きませんでした。
持っているお札全部使ってもうまく行きませんでした。
結局何も買えないまま、フラフラとテントに戻りました。
ジュースさえ買えないお金なんて何の役にも立ちません。
お金の入った鞄のせいでテントが狭かったので外に捨てました。
お陰でかなり広くなりました。今日はぐっすり眠れそうです。


aw0e20ddd.ddddddedddeaaed

のののnoのの のnnののどどがffffしししししd:ししししにたたた   しにししにににたたく


021.zoo

きょう わたしは おとうさんと おかあさんと どうぶつえんに いきました。
どうぶつえんの おりには いろんな どうぶつが いて
そらには いろんな かたちをした くもが いっぱい ありました。
わたしは とても たのしかったです。


022.z oo

きょう わたしは おかあさんと おとうさんと どうぶつえんに いきました。
どうぶつえんの おりには どうぶつの どうぶつが かたちをした くもが いっぱい あった
わたしは たのしかった です。


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