花の嗅覚的効果
植物といって忘れてならないのがアロマセラピー効果。
「匂いを嗅いだだけで健康になる」というと、なんだか胡散臭い感じもしますが、実はこれは科学的に説明できるのです。
まず、基本に戻って、何故人が匂いを感じるかというと、これは鼻腔の中にある匂いを感じる部分を匂い物質が刺激したということ。つまり、花の匂いを嗅ぐということは、花が空気中に放出した成分を鼻から吸い込んでいるということなのです。こうやって鼻から吸い込まれた成分が、身体の中で心身に働きかける…これがアロマセラピーの原理です。
そもそも嗅覚というのは、人間が生命活動を維持するために発達したもの。新鮮な食べ物の匂いが空腹を刺激して食欲を促すのに対し、腐った生ごみの臭いを嗅ぐと気分が悪くなるのは、身体に取り入れるべきものといけないものを区別するための本能なのです。このように、自分の身体にいい物質を吸い込んだとき、人間は快適だと感じ、逆に危険な物質を吸い込むと不快に感じるようにできているのです。
香りと言えば、ラベンダーやジャスミンなどのハーブが有名ですが、たとえ強い香りではなくても、花に含まれる微量の芳香成分が心身をリラックスさせてくれます。お花を見ていると気分が落ち着いて穏やかな気持ちになるのも、この微量の成分のおかげなのですね。