ONE〜輝く季節へ〜(Tactics '98)
ほんの1年前まで僕はエロゲとはまったく縁のない生活を送っていました。エロゲはおろかコンシューマのギャルゲー経験も皆無でした。ギターポップを愛聴し、ちょっとハイソなマンガが好きな文系スノッブ大学生を気取ってました。気取ってただけで中身はタダの腐れオタクでしたが。
忘れもしません。まだ風の冷たい春の夜でした。バイト帰りに友人とお好み焼きを食べた後。友人のオススメってコトで借りた1本のゲーム。プレステ版の『輝く季節へ』。最初はヤバいゲームだと思いました。キャラデザがイカれてますし。…4時間後。エンディングを迎え悦びに打ち震える僕がいました。そして何時の間にか双眸からは涙の雫が…。それは1人の新たなエロゲーマーが誕生した感動の瞬間でした。春の夜。風はほんの少し暖かみを帯び始めていました…。
すみません。ちょっと大げさでした。当者比美化50%アップです。これじゃJAROから苦情がきても文句が言えません。うぐゥ(註)。なにはともかく、『ONE』がきっかけで、魑魅魍魎(ex.マッシブ、ラバーフェチ等々)の跋扈する未曾有の人外魔境に足を踏み入れることになったのは否定しようのない事実です。まあ思ったより居心地好いからいいんですけど。ヒトとしてどんどんダメな方に進んでるのには気づかないフリ。ふりふり。うぐゥ。
『ONE』についてイマサラ説明するのもなんですが一応書いときます。選択肢を選んでシナリオが進むカレンダータイプのAVGです。当然ヌルゲ。選択肢が底意地悪いので初プレイ時は大抵バッドエンドですが、セーブロードが随時OKでセーブも30箇所にできるので再プレイは苦になりません。えっ? メッセージスキップがテキスト未読概読の判断できなくてテキスト巻き戻しもできないのにOKかって? 大丈夫。そんなもん愛でカバーです。好きなゲームには甘い僕。うぐゥ。
とにかくシナリオが良くできてます。前半の楽しい日常描写と後半の娘サンとの関係強化〜クライマックスという展開がすごく滑らかです。ストーリーは女の子と仲良くなって、一発決めたらさようならってヤリ逃げの話。違う? いや大筋は合ってるでしょ?
娘サンは全部で6人。ドイツもコイツも見事なまでのキャラのたちっぷり。台詞の1つ1つにそのキャラならではの色が塗り込められています。それぞれがそれぞれに個人の事情を抱えているのもポイント。そいつを理解することで関係は進展していきます。幼馴染だけちょっと別だけど、コイツは『ONE』の世界設定にも関わってるからね。
で、その世界設定なんですが。不条理です。具体的に言うともうひとつの世界「えいえんの世界」が存在していて、それは多分人間の内的宇宙のようなもんらしいんですけど、よくわかりません。でもいいんです。なんだかよくわかんない話って好きだし。ちょっと前までスノッブ気取ってたし。うぐゥ。
なんだかよくわかんない設定をヌキにしても充分楽しいです。キャラの掛け合いなんて絶品ですよ。ディスプレイの前で爆笑すること請け合いです。それでいて後半はきっちりシリアスしますからね。このへんのバランスが非常によく取れてます。恋愛の進み具合もすごく自然です。なんてことない日常の積み重ねがちゃんと描けてるからそう感じるんでしょうね。丁寧なキャラ描写、配慮の行き届いたこまやかな情景描写は発売から2年近く経った今でもまったく色あせていません。シーンシーンを盛り上げるBGMもすごくいいです。名曲ぞろい。断言します。『ONE』はゲームじゃなくてサントラとして買っても充分モトが取れます。あ、やべ。普通に誉めちゃった。これじゃうぐゥが使えない(笑)。
気を取り直して。でもやっぱり、よくわかんない雰囲気ってのも好きなんですよ。「えいえんの世界」の描写って僕みたいな逃避願望の強いダメ人間のココロにグサグサ突き刺さりやがります。感情移入しまくりだっチューの。あとセンテンスが短くて簡素だけど綺麗で繊細な感じのする『ONE』のテキストってすごく好きですね。なんだ。日頃ロリだの微乳だのエネマだの言ってるけど、僕って結構ロマンティストでおセンチなかわいいヤツじゃん。うぐゥ。
僕にとってはエポックなゲームなんですけど、結構人を選ぶゲームなんでしょうね。わけのわからない無茶な設定を許せない人とか、アフターエヴァ的な説明放棄な制作態度を許せない人には耐えられないでしょう。でも偏見でこれやんないのはもったいないと思いますよ。このゲームただの感動ゲーにとどまらないナニかがあります。もっともそれをナニかと感じるかによっては周りの人間からイタい視線を浴びることにもなりますが。
(註)うぐゥ
知らない人いないとは思うけど念の為。と思ったけどメンドくさいからやっぱヤめ。知らない人は自虐ツッコミの1つだと思ってくれればそれでいいです。[ あなたのこと忘れません:里村茜 ]
…いやマジで。長い二次コン人生の中でもココまで好きになったキャラは他にいないっス。僕のマイキャラランキング不動のキングだった『あさってDANCE』の日比野を軽くブッちぎってくれました。って、天衣無縫で子悪魔なヒビノと健気で儚げで素っ気ない茜じゃ全然キャラの方向性違うじゃん。僕基本的には主人公を振り回しちゃうタイプが好みなのに。でも好き。茜LOVE。いうなれば。
「里村茜は我が命ィィィィ」(C)狗法使いさん