講座及研究分野
教官別(沓名)教育研究活動一覧
2001年6月整理
I. 講座の構成
1.講座名: 材料プロセス工学専攻熱加工プロセス工学講座
2.構成員:
教 授: 小早川 久(1939年生 61才)
助教授: 沓名宗春(1945年生 56才)
2001. 4〜現在 名古屋大学大学院工学研究科助教授(材料機能工学専攻)
1992.12〜2001. 3 名古屋大学工学部助教授(物理工学科)
1985. 4〜1992.11 名古屋大学工学部講師(材料プロセス工学科)
1982. 4〜1985. 3 名古屋大学工学部助手(金属学科)
1972. 4〜1982. 3 川崎重工業株式会社技術研究所研究員
II.教育活動
1.主要担当科目:
(1)学部:
力学および演習、材料成形学、熱加工プロセス工学、
金属工学通論第1、材料工学実験基礎、材料工学実験第1,第2、
材料工学実験第2
全学共通科目短期留学生向け開放科目「物理・材料・エネルギー先端科学」
(2)大学院:
熱加工プロセス工学セミナー、
接合プロセス工学特論、接合材料工学特論、熱加工プロセス工学演習及び実験
(3)指導学生数 : (括弧内は外国人数)(2000年度)
学部 : 3人 ( 0人)
大学院生 : 修士課程 5人 ( 1人:中国),
博士課程 1人 ( 1人:インド)
研究生 : 学部研究生 1人 ( 1人:ヨルダン)
III.研究活動
1.主要研究内容:
生産技術の基盤をなす溶接、切断、表面加工、加熱成形などの熱加工技術を応用工学の1つと
大系化して教育及び研究しているのがこの熱加工プロセス工学である。アーク、プラズマ、
電気抵抗熱、化学反応熱、電子ビーム、レーザビームなどの熱源を利用した材料加工法は迅
速かつ安価なことにより産業の発展を支えている。具体的な熱加工プロセスとして、
接合加工(溶接、ろう付、固相接合)、
除去加工(切断、穴あけ、マーキング、クリーニング、切削・造形)、
表面加工(焼入れ、クラッディング、合金化、グレージング、表面溶融)
などがあり、その科学的解明は未だ困難な点が多い。これらを材料科学的に究明するとともに、
レーザのような高エネルギービームを熱源とした新熱加工プロセスの研究開発を進めている。
主な研究分野は、溶接凝固割れや気孔などの溶接欠陥の発生機構の解明および防止方法の検討、
各種金属のレーザ溶接、低炭素鋼とアルミ合金のレーザロール圧接の開発、交差回転ビーム装置
の開発とレーザ表面多重溶融法およびレーザ浸炭法の開発、各種金属のレーザ曲げ成形のモデリ
ング、異材接合の接合機構の究明、コンピュータ支援溶接技術の研究および溶接技術者教育用ツル。
主な研究分野と研究例:
(1) アーク熱源による熱加工プロセス
世界の産業用ロボットの約60%を保有する日本ではそのうち約20%強が溶接ロボット
であり、その適用上の問題点であるスパッタの発生を最小限にすべく、二重ガスシールドアーク
溶接法(D−MAG溶接)の研究、及びレーザとMAG溶接と複合化による溶接速度の向上と品
質向上に関する研究などを行っている。
(2) レーザ熱源による熱加工プロセス
1994年に特許宇取得した交差ビーム回転装置を2.4kWCO2レーザ溶接装置に装着し、
ビード幅が8mmあるいは10mmの表面に各種レーザ加工を適用し、表面品質の向上を可能にする
研究も進めている。
低炭素鋼のレーザ溶接に関する研究では、熱影響部にフェライトバンドとマルテンサイト
バンドの2相組織になることを確認したり、極低炭素鋼(0.014%C)では溶接金属にフェライト以
外にベーニティックフェライトが溶接速度の増加とともに多量に生成し、強度及び硬さが上昇する
ことも確認した。
ステンレス鋼のレーザ溶接性として、凝固割れ感受性に凝固モードがアーク溶接同様に大きく
影響することを示した。
アルミ合金のレーザ溶接における気孔生成に関する研究では水素と合金元素であるMgが相
互作用を起こし、気孔生成を促進することを明らかにした。 また、レーザによる金属材料の非接触
曲げ加工の基礎的研究では変形モデルを提案し、金属材料の板厚、固有の線膨張係数やヤング率の
他に、高温での降伏点(又は耐力)が重要な影響因子であり、各種ステンレス鋼やアルミニウム合
金の曲げ加工結果を模擬できることを示した。
(3)溶接冶金に関する研究
通常、溶接構造物では溶接継手性能が保証される必要があるが、この問題に対して、従来困難
であった、じん性(Toughness) の推定方法として、構成する金属相の固有のじん性とその体積百分率
より求める方法を研究し、実用鋼溶接部の熱影響部及び溶接金属のシャルピー試験の吸収エネルギー
を求め比較して、良い一致があることを確認した。
(4)コンピュータ支援溶接技術の研究
IT時代と呼ばれる25年前より、コンピュータの溶接技術への応用について、調査研究を進めて
きた。とくに、国際的に開発されている溶接ソフト約300件の調査シートおよびファイルを作成した。
溶接技術者のマルチメディア式教育ソフト(CD−ROM)の開発を行ってもいる。今後のWeb-based
Educationにも利用可能と思われる。
(5)研究テーマの例
・炭素鋼のCO2レーザおよびYAGレーザ溶接に関する急速加熱の影響
・極低炭素鋼のレーザ溶接性に関する研究
・各種ステンレス鋼の凝固割れ感受性に及ぼす凝固モードの影響
・鋼のレーザ浸炭法の開発
・アルミニウム合金のレーザ溶接時の気孔の発生機構に関する研究
・アルミニウム合金のドロスフリーレーザ切断の研究
・マグネシウム合金のレーザ溶接性に関する研究
・アルミ合金のレーザ表面硬化(合金化)に関する研究
・アルミ合金のレーザ表面溶融処理に関する研究
・異種金属のレーザロール圧接の研究
・レーザによる金属材料の非接触曲げ加工の基礎的研究
・ 光ファイバーとロボット利用によるレーザ肉盛・補修技術の研究
・アダプティブミラーによる軽金属レーザ溶接性の改善
研究助成等:
1) 住友電気工業 委託研究費
「アダプティブミラーとレーザ溶接特性」 (2000年〜2001年)
(研究者:沓名宗春) 525千円
2) 造船学術研究推進機構助成研究費
「各種鋼材のレーザ曲げ成形機構の基礎研究」(1999年〜2001年)
(研究者:沓名宗春) 1,600千円
3) レーザ応用工学研究所委託研究費
「難接合異種金属のレーザ接合に関する研究」(1999年〜2000年)
(研究者:沓名宗春) 1,000千円
4) 大同メタル助成研究費
「アルミニウム合金と軟鋼のロール圧接部の接合機構の研究」 (1999年〜2000年)
(研究者:沓名宗春) 1,000千円
5) (社)軽金属溶接構造協会 委託研究費
「アルミニウム合金のレーザー溶接」(1992年〜1997年)
(研究者:沓名宗春) 3,500千円
住所:〒446-8603 名古屋市千種区不老町
TEL/FAX: 052−789−3365
E-Mail: [email protected]

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