第1話 PDAMの水の問題点
同国の水道方式は大きく二つに分かれます。
一つはPDAM(地域水道局)と井戸です。
水道普及率から言って、都市部や高級住宅街を除いて相当数の場所ではいまだ井戸が主流です。
日本の水道の水はその多くが安全なのにどうしてアジア地域の水はそうではないのでしょう?
この点について考察してみたいと思います。
日本の水は基本的に安全です。
その理由は法律で水道蛇口末端の塩素濃度が規定されていてるからです。
きちんと末端まで届くように常に管理されているからであります。
この濃度条件では殆どの雑菌類は生存できません。
たまに夏に近づくと水道の水が妙に塩素臭いのは、水温の上昇に伴って雑菌の繁殖活動が活発化するからであり、そのために濃度を多少上げているのではないかと想像します。
インドネシアの場合、井戸水はともかくとしてPDAMの水は基本的に塩素処理してあるはずです。
でも大半は直接飲むなどの行為は行わないでしょう。
アジア地域で生活するにあたって最初に注意事項として上がるのが水の問題。
良く煮沸してから飲み水として使用すること。です。
ではなぜPDAMの水であっても良く消毒してからではないと飲めないか..
これは途中の配管系の問題と道中の温度によります。
インドネシアに冬があれば多分..冬の間の水は飲めるかもしれません。
それは雑菌の繁殖が水温が低いということで妨げられて末端までは届かないからです。
調度肉や野菜や魚を冷蔵庫に入れると腐食までの時間が延長できるのと同じ考えです。
但し同国には残念ながら冬がありません。
よって地中の温度にしても水道の蛇口から出てくる水の温度にしても20〜30度で、実はこの温度が雑菌が繁殖する上で最適な温度なのです。
よって処理された水が配管を伝って蛇口まで届く間に、配管中の残留細菌等の繁殖により飲めない水となってしまっています。
また、薬品の濃度管理の問題もあります。
一時貯水タンクの衛生状態の問題もあります。(常に清掃されているわけではない)
耐性菌(薬品に対して抵抗力を持ってしまった菌)の問題もあります。
こうした色々な原因で水道の蛇口から出てくる水は例えPDAMからの供給だとしてもその多くは飲むには適さない水になってしまっているのです。
古い配管と道中の温度...
これが根本的に雑菌が繁殖してしまうという土壌になっているため、PDAMの処理された水であったとしてもその多くは雑菌の量が蛇口末端では飲み水のレベルを超えてしまっているという結論になるでしょう。
但し、煮沸すれば飲める..
この煮沸という作業は熱による雑菌の殺菌処理です。
但しこの殺菌方法にも欠点があります。
高地の場合は気圧の関係で沸騰温度が低くなってしまうので時間がかかる。
熱耐性菌には無効。
冷却工程が必要。
冷却工程で混入した雑菌類は殺菌できない。
エネルギーコストが高い(ガス代)
一度に大量の水を処理することができない。(例えば風呂用の水)